【役員会 Good&Bad発言集】労務費の適切な転嫁(2)

上場会社R社では取引先との間で年1回の定期価格協議を行っていますが、今回、取引先から「労務費の急激な上昇」と「二次取引先(R社から見て)からの労務費転嫁要請」を理由に臨時価格協議の開催(前回は半年前に定期価格協議を実施)を求められました。R社の取締役会ではこの件が話題となり、次の3人が下記の発言を行いました。誰の発言がGood発言でしょうか?

取締役A:「前回の定期価格協議からまだ半年しか経っていないということなので、次の定期価格協議のタイミングまで待ってもらって、そこで議論するようにしてもらいましょう。あまりうるさいようだと、取引停止をちらつかさざるを得ないですね。」

取締役B:「労務費の転嫁については、当社が実際に取引をしている相手の労務費を考慮すれば十分です。二次取引先のような当社の直接の取引相手より先のことは当事者間で解決する話であり、当社が関与すべき話ではありません。」

取締役C:「当社が取引をしている相手の外注先、その外注先が取引をしている更なる外注先などでも労務費は発生している以上、当社はサプライチェーン全体を考えて行動すべきです。具体的には、経営トップが主導して、二次取引先以降の値上げも含めて転嫁を求めてくるように声がけをするよう方針を定め、現場が動きやすいようにしてはどうでしょうか。」

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