日経エネルギーNext(2026年3月11日公開)の記事「3.11から15年、原発事故後の東電に足りなかったもの」に、当フォーラム代表取締役・首席研究員である藤島裕三のコメントが掲載されました。
東京電力のガバナンスや信頼回復の取り組みについて、「地元を含めたステークホルダーの信頼を獲得するためには『頑張ってます』『やってます』と言うだけでは足りません。経営トップが意思を持って不正を防ぐ仕組みを構築し、それを有価証券報告書などに明記して外部から確認できるようにする必要があります」としたうえで、同社の2025年3月期の有価証券報告書について「リスク管理や内部監査の記載が十分とはいえず、他のエネルギー会社と比較しても物足りません」と指摘しています。
また、社外取締役の役割に関して「いくら立派な社外取締役がいても、ガバナンスが向上するとは限らない」と仕組みの重要さに言及。さらに、実質国有化されている同社の構造的リスクについても、「東電はいわゆる上場子会社と同じ位置づけにあります。支配的な株主がいる上場子会社の経営陣は大株主の意向に沿いがちで、少数株主やステークホルダーの利益が害されるリスクがあります」としたうえで、「例えば、国が再稼働を急ぎたいと考えた場合、子会社はステークホルダー(地元住民や需要家)の利益よりもスピードを優先してしまう可能性がある」と警鐘を鳴らしています。