不祥事後の株主総会で問われる役員の説明責任

不祥事が発覚した会社にとって、第三者委員会の設置や再発防止策の策定は、信頼回復に向けた出発点にすぎない。とりわけ不祥事発覚後の株主総会では、株主からの厳しい質問に役員が正面から向き合い、説明責任を果たそうという姿勢を示すことが、信頼回復に向けた第一歩となる。

代表取締役会長が会社の地下駐車場に私物の高級車20数台を常時駐車させ、経費を不適切に使用するなど、会社を私物化していたとの指摘がなされていたフクダ電子で、2026年6月26日に定時株主総会が開催された。総会の10日前には同会長(以下、福田元会長)が辞任し(福田元会長の辞任については2026年6月24日のニュース「会長辞任のフクダ電子、アクティビストの追及続く 金融機関株主の議決権行使が焦点に」を参照)、前日にはカナメ・キャピタルが再三求めていた第三者委員会の設置も決まった。総会開催までの間に、事態はカナメ・キャピタルの主張に沿う形で大きく動いた。

株主総会の質疑応答では、カナメ・キャピタルの公開質問を踏まえ、他の一般株主から次のような質問が寄せられた。

「報告書に記された便宜的利用のうち、福田元会長による本郷事業所地下駐車場の私的利用について伺います。駐車場の私的利用は多数の高級車が青いカバーで覆われているなど、一見して異常は明らかです。監査役会の調査報告書には、部門長以上の役職員90名が社員証カードで立ち入り可能であったこと、当社が現在役員使用車両6台を保有し当該駐車場に駐車予定であること、会長車・社長車の指定が存在したこと等が記載されています。社長を含む一部の役員は、以前からその状況を目にしていたのではないでしょうか。KanameCapitalの指摘以前から、私的利用の事実・疑い・噂を把握していたのでしょうか。把握していたとして、なぜ長年放置したのでしょうか。本件は第1号議案における各取締役の適格性判断に極めて重要であり、各取締役および会社法上独任制で個々に回答義務を持つ各監査役(太田垣氏・廣江氏)お一人ずつからの回答を求めます。」・・・

このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。

続きはこちら
まだログインがお済みでない場合は ログイン画面に遷移します。
会員登録はこちらから