年度末が近付く中、中期経営計画(中計)が最終年度を迎えている企業では、目標数値の達成状況が気になると同時に、来年度以降の新たな中計の作成作業が大詰めを迎えている頃だろう。新たな中計は、スチュワードシップ・コードおよびコーポレートガバナンス・コードという2つのコードが出揃って以降初めて公表されるものとなるため、例年以上に投資家の注目度も高いとみられる。では、“2つのコード時代”に求められる中計とはどのようなものだろうか。中計の作成が最終段階に入った企業を想定して考えてみよう。
最初に確認しておきたいのが中計の位置付けだ。これまでは従業員を鼓舞する意味も含む“努力目標”に近いものも散見されたが、これに対し投資家からは「バラ色の内容の計画」といった批判的な声も聞こえる。
コーポレートガバナンス・コード補充原則4-1②が中計に対しても経営陣のコミットメントを要求していることが示すとおり、2つのコード時代に求められるのは・・・
このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。