「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するWG」中間論点整理のポイント【前編】

2025年7月17日、金融庁の金融審議会「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ」(以下、WG)は「中間論点整理」(以下、論点整理)を公表した。論点整理の公表は、日本の資本市場におけるサステナビリティ情報開示の歴史的な転換点と位置付けられ、これまで任意かつ各社の創意工夫に委ねられてきたサステナビリティ開示が、国際基準と整合的な統一基準(SSBJ基準)に基づき、有価証券報告書による「強制開示」へと移行する明確な道筋を示したという点で極めて重要な意味を持つ。
本稿では、論点整理で示された「方向性が示された事項」を【前編】、「今後の検討に先送りされた事項」および「企業が取るべき戦略的対応」を【後編】として、ポイントを解説する。・・・


SSBJ : 日本における非財務開示の基準を作成する団体。IFRS(国際財務報告基準)の母体であるIFRS財団が「国際サステナビリティ基準審議会(ISSB=International Sustainability Standards Board)」を設立し、非財務開示の国際的な基準「サステナビリティ報告基準」を策定することを受け、日本では財務会計基準機構(FASF)が母体となり、IFRS財団におけるISSBに相当するSSBJ(Sustainability Standards Board of Japan)が2022年7月1日に設立された。

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