個人投資家の力

野村総合研究所金融イノベーション研究部 三井 千絵

プライム市場に上場するK社の時価総額は200億円弱だが、売買代金は比較的大きく、活発に取引されている。しかし、一般的に、この規模の時価総額の企業にセルサイドアナリストをつけられる証券会社は多くない。機関投資家にとっても、主要指数や中小型株ファンドのベンチマークに組み入れられている場合を除けば、まとまった金額を投資しづらい規模と言える。


セルサイドアナリスト : 証券会社に所属し、上場企業を継続的に調査して、主に機関投資家にレポートや投資判断を提供するアナリストを指す。証券会社にとってアナリストの配置には人件費や調査コストがかかるため、その銘柄について機関投資家から継続的な売買注文が見込めるかどうかが重要になる。時価総額が200億円前後の企業では、大型ファンドがまとまった金額を投資すると保有比率が高くなりやすく、売買時、株価に与える影響も大きくなりやすい。一方で、投資額を小さく抑えれば、ファンド全体の運用成績への影響は限られる。このため、大型の機関投資家にとっては売買しやすい銘柄になりにくく、結果として証券会社も継続的な調査対象としにくい。  文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム

こうした中、K社はこれまで機関投資家向けに開催していた決算説明会を、2026年5月開催分から個人投資家にも開放した。当日は、・・・

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