2026年7月21日に内容が確定したコーポレートガバナンス・コード(CGコード)の第三次改訂では、事務局案で一度は削除された旧原則1-5(いわゆる買収防衛策)及び補充原則1-5①、旧原則1-6(株主の利益を害する可能性のある資本政策)、旧原則1-7(関連当事者間の取引)が、有識者会議での議論を経て、基本原則1の解釈指針における内容として復活している(2026年4月6日のニュース「CGコード改訂案、有識者会議踏まえ修正 4月中旬にパブコメ、CG報告書提出期限は2027年7月となる方向」参照)。
| 上場会社は、株主の権利の重要性を踏まえ、その権利行使を事実上妨げることのないよう配慮すべきである。とりわけ、少数株主にも認められている上場会社及びその役員に対する特別な権利(違法行為の差止めや代表訴訟提起に係る権利等)については、その権利行使の確保に課題や懸念が生じやすい面があることから、十分に配慮を行うべきである。上場会社は、少数株主と経営陣・支配株主との間には構造的に利益相反や情報の非対称性の問題があることから、例えば、(ⅰ)買収への対応方針の導入・対抗措置の発動は経営陣・取締役会の保身を目的とするものでないか、(ⅱ)支配権の変動や大規模な希釈化をもたらす資本政策(増資、MBO等を含む)は既存株主を不当に害するものでないか、(ⅲ)関連当事者間の取引は会社や株主共同の利益を害するものでないか等の観点から必要性・合理性を検討するなど、適正な手続に従い、少数株主の利益に配慮すべきである。また、支配株主は、会社及び株主共同の利益を尊重し、少数株主を不公正に取り扱ってはならないのであって、支配株主を有する上場会社には、少数株主の利益を保護するためのガバナンス体制の整備が求められる。 |
少数株主の利益保護に関するこれらの原則の要請事項が、原則から解釈指針に「移管」されたことについては、当初案が「削除」だったことを踏まえ、一定の評価をする向きも見られる。一方で、・・・
このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。