日本企業の役員報酬開示は「一番大事なところ」が抜けている

日本企業の役員報酬が大きく変わりつつある。株式報酬、すなわち譲渡制限付株式やストックオプションといった「自社の株価」と連動する報酬が、報酬パッケージの中核を占めるようになった。その背景には、グローバル人材の獲得競争やガバナンス改革の深化がある。その結果、現在の日本の株式市場には、旧来の報酬水準を維持する企業から欧米並みの高水準とした企業まで、多様な報酬水準の企業が併存するうえに、報酬設計も、一定期間在任すればあらかじめ決められた数の株式を受け取れる固定型の譲渡制限付株式から、株価の値上がり益(キャピタルゲイン)と配当を合わせた株主総利回り(TSR)の達成度に応じて受け取る株式数が増減するパフォーマンス・シェアまで多岐にわたっており、複雑性は年々増している。


パフォーマンス・シェア : 一定期間(以下、業績等評価期間)における「業績」や「株価」によって交付する株式数が変動するタイプの株式報酬のこと。業績評価期間の最初に株式を交付するものは単に「パフォーマンス・シェア(通称:PS)」と呼ばれるが、まずポイント(ユニット=単位)を付与し、業績等評価期間終了後に評価の結果に応じてポイント数を変動させ、当該ポイントに応じた株式を交付するのが「パフォーマンス・シェア・ユニット(通称:PSU)」である。業績や株価条件のある株式交付信託は、パフォーマンス・シェア・ユニットに区分される。

ところが、ここにきて企業と投資家の間に深刻なすれ違いが見られ始めている。・・・

このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。

続きはこちら
まだログインがお済みでない場合は ログイン画面に遷移します。
会員登録はこちらから