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【役員会 Good&Bad発言集】不祥事が発生した場合の第三者委員会メンバーの選定

ある上場企業で、「当社の有力な事業部門で不適正な決算が行なわれている」との内部通報があり、監査部がその事実を調査したところ、過年度の決算修正を視野に入れざるを得ない重大な不適正会計が行なわれていることが判明しました。社内では、経理、人事など管理部門の取締役が集まって、今後の対応の進め方について議論しています。取締役A・B・Cの発言のうち、誰の発言がgood発言でしょうか?

取締役A:「不適正会計の事実は相当程度掴めていますが、まだ全貌が明らかになっているとは言い難い状況です。そこで至急、監査・経理・法務・人事部門を中心にメンバーを人選してより深い調査を行っていきます。また、並行して第三者委員会を設置したいと考えます。第三者委員会の委員は外部専門家である当社の顧問弁護士と監査を担当している監査法人の会計士で構成することとし、社長にも加わってもらいましょう。執行側の責任者が委員会に加わらないと、委員会の調査そのものの正確性や信憑性が疑われることになりかねませんので。」

取締役B:「先生方はその方面の専門家でいらっしゃるだけでなく、当社のことを熟知しています。当社の実務がわからないと調査が進まないので、先生方に第三者委員会の委員にご就任いただくことに異論はありません。第三者委員会の調査を補助するために、ある程度の人数の社員を確保して事務局を置きましょう。」

取締役C:「第三者委員会の独立性、中立性を保つためには、社長といえども当社関係者はメンバーに入れない方が良いのではないですか?社長には失礼ですが、不適正会計の舞台となっている事業部門のかつての責任者だったということもあります。当時社長の関与があったとは思いませんが、委員選定の妥当性が疑われ、世間から二重の批判を受けることになりかねませんので、外れてもらうべきです。」

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