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【役員会 Good&Bad発言集】代理人取引の売上表示

小売業のY社では、近年売上高が大きく落ち込んでおり、新規事業への進出が喫緊の課題になっています。Y社では様々な事業を検討したところ、あらたに飲食業者を対象としたEC事業(農家・食品メーカーや什器備品メーカーが出店するインターネット上のショッピングモールの運営)に乗り出すことになりました。Y社の取締役会では新規事業担当の取締役より事業計画の説明が行われているところです。社外取締役が「この事業計画に記載されている売上高ですが、流通額のことでしょうか。」と尋ねたところ、新規事業担当取締役取締役が「いえ、販売手数料収入を指しています。」と答えました。これに続くA・B・Cの次の発言のうち、誰の発言がGood発言でしょうか?

取締役A:「実際の店舗で販売するときとショッピングモールサイトで販売するときとで収益の表示が異なると、売上高による単純比較ができなくなるので違和感がありますね。ショッピングモール事業では流通額を売上高にすべきです。」

取締役B:「実際の店舗で販売するときとショッピングモールで販売するときとでは、当社が負うリスクが異なります。ショッピングモール事業では販売手数料だけを売上高に計上すべきです。」

取締役C:「売上高をグロスで計上しようがネットで計上しようが、利益の額に変わりはありません。そもそも、新規事業への進出は既存事業の売上の落ち込みをカバーするのが目的です。販売手数料収入しか売上に計上できないのでは、その目的を達成できなくなります。利益の額が変わらない以上、本来の目的に立ち返って、売上高をグロスで計上する方法を採用するべきではないでしょうか。」

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