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【役員会 Good&Bad発言集】子会社と利益相反(1)

製造業のP社(東証一部上場)には、子会社が20社ありますが、そのうちS社だけ上場(マザーズ)しています。その他の19社は100%子会社です。P社の取締役会ではP社とS社との関係が話題になりました。取締役会における取締役A・B・Cの次の発言のうち、誰の発言がGood発言でしょうか?

取締役A:「連結子会社のS社は借入金がないだけでなく、潤沢な預金をただ銀行に預けているだけです。一方、当社は銀行借入が多く、格付けも高くないので金利負担が経常利益を圧迫している状況です。そうであればS社の余剰資金を当社が借り入れて、当社が銀行借入金を返済してはどうでしょうか。もちろん、S社には銀行預金の金利より0.5%ほど上乗せした利率で金利を支払います。これで、当社の金利負担が減り、S社の金利収入も増え、ひいてはグループ全体の利益の最大化を図ることができます。」

取締役B:「S社は上場しているので、S社の他の株主への配慮も必要になるのではないでしょうか。」

取締役C:「いや、S社も上場しているとはいえ当社連結グループの一員なので、S社の他の株主がグループ全体の利益向上に反対するわけがありません。」

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