新型コロナウイルスの感染者数増加に伴う緊急事態宣言を受け、東証一部上場企業のA社の取締役会では、定時株主総会でのコロナ対応について議論が紛糾中です(2020年4月の【役員会 Good&Bad発言集】株主総会のコロナ対応 を参照)。株主総会だけでなく取締役会もコロナ対応をしたほうがいいのではないかと提案した取締役の発言をきっかけとする下記の3人の発言のうち、誰の発言がWithコロナの観点からGood発言でしょうか?
Withコロナの観点 : ここでは、新型コロナウイルスの感染拡大と緊急事態宣言の発令に伴う自粛により、日常の行動や経済活動の在り方が大きく変わり、緊急事態宣言終了後も新型コロナウイルスと共生せざるを得ない環境の中で、従来とは異なる新しい価値観やビジネススタイルが普及してきていること指している。
取締役A:「取締役会は株主総会とは違い、顔と顔を突き合わせての議論が重要となるので、電話やWEBによる会議にはなじまない。」
社外取締役B:「昨年の株主総会では、社外取締役の取締役会出席率が低いことが問題視されました。電話会議システムを活用することで、コロナ対応だけでなく、社外取締役の出席率を上げることも可能になります。WEB会議システムを使えば、資料の画面共有やレコーディングも可能です。コロナが収束するまでは、WEB会議システムの利用をぜひとも原則化していただきたい。」
総務担当取締役C:「毎月の定時取締役会の閉会後に、社外取締役から先月の取締役会議事録への押印をいただいています。取締役会をWEB会議システムで開催するとなると、社外取締役の押印をどうするかという問題が生じます。取引先との契約にあたっては電子契約に切り替える先が増えてきたのですが、取締役会議事録となるとさすがに印鑑をもらわないわけにはいきません。」
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