東証一部上場企業のA社の取締役会では、今まで資本コストを意識した経営をできていなかったことから、まずは次の中期経営計画でROEの目標値を定めるかどうかついて議論が行われています。下記の3人の発言のうち、誰の発言がGood発言でしょうか?
取締役A:「目標ROEを達成できるかは利益次第であり、従来の中期経営計画でも利益の金額の目標を定めていた以上、あえてROEの目標を定めることに意味はないのではないでしょうか。」
取締役B:「目標ROEを定めさえすれば、当社がコンプライできていないコーポレートガバナンス・コードの原則5-2をクリアできるので、ぜひとも定めるべきです。」
社外取締役C:「資本コストとしてROEが適切かどうかという議論はありますが、投資意思決定のハードルレートや事業部門の予算策定に資本コストを活用するのは、もはや当然と言えます。中期経営計画が会社の方向性を示すものである以上、資本コストを意識した経営の実現のために、中期経営計画に収益力・資本効率等に関する目標を提示することには大賛成です。」
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