製造業を営む東証一部上場会社のX社では、取締役会でY社株式への投資の議案が提案されたところです。本議案を提案した取締役Aは取得目的を単に「投資」としか説明しませんでした。また、説明にあたっては、Y社の会社概要、株式の取得予定時期、金額の上限が記載された資料が1枚配布されただけでした。これに対して、社外取締役から「今回の投資目的は純投資でしょうか、それとも政策投資でしょうか。」との質問があり、これに対して次の3人が発言を行いました。誰の発言がGood発言でしょうか?
取締役A:「投資時点で、純投資か政策投資かを明示しなければ投資できないわけではないと考えています。値上がりをすれば売却をするし、事業上の連携が可能になってくれば連携していけばよいだけの話です。」
取締役B:「純投資であれば期待投資リターンについての資料があってしかるべきですし、政策投資であれば今回の投資がどのように事業にプラスに働くのかについての資料があってしかるべきです。現時点では、決議にあたっての提出資料が不足しているのではないでしょうか。」
取締役C:「当社の定款の目的には投資事業のことが触れられていません。政策投資ならともかく、純投資であれば、定款に掲げている目的との整合性を確認すべきと言えます。」
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