東証プライム市場に上場しているA社はPBRが1倍を割っており、PBRの向上が課題になっています。A社の取締役会において、PBRの向上に関して次の3人が下記の発言を行いました。誰の発言がGood発言でしょうか?
取締役A:「PBR向上策と言っても、結局のところ株価を上げることしか方策はないのではないでしょうか。」
取締役B:「取引所の株価は投資家同士の需要と供給に応じて決まるものであり、わが社がどうこうできるものではない。PBR向上策を検討して実施することは、まさに経営が株価に振り回されることを意味し、本末転倒ではないか。」
取締役C:「株価は企業価値を向上させることで結果的に向上させるものです。PBR向上策は企業価値向上策にほかなりません。まずは政策保有株式を整理するとともに、人材を費用として捉えて人件費は『安ければ安い方がよい』という考え方を改め、人材を「資本」として捉え直した人的資本経営の実践に取り組むようにしてみませんか。」
取締役D:「例えば5年間の期間を区切って、PBRが1倍を超えるための計画を立案し、それを公表するとともに、ステークホルダーに説明するようにしてはいかがでしょうか。」
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