P社(プライム市場上場)の取締役会では、子会社であるS社の取締役により子会社の期末決算についての説明が行われているところです。S社の取締役が「買戻し義務のある加工会社への有償支給」について説明した際に、次の3人が下記の発言を行いました。誰の発言がGood発言でしょうか?
有償支給 : 企業が、対価と交換に原材料等(以下、支給品)を外部(以下、支給先)に譲渡し、支給先における加工後、当該支給先から当該支給品(加工された製品に組み込まれている場合を含む)を購入する取引のこと。
取締役A:「有償支給だと外注先としては支払いが先行するため、加工のための期間次第で外注先の資金繰りが悪化する可能性もあります。それを考慮すると有償支給時の売上計上はあきらめて無償支給にするのも一案です。」
取締役B:「S社としては売上が多い方が銀行対策の観点から見栄えが良いので、有償支給の単価を高めに設定しておくのはどうでしょう。どうせ買い戻すのですから、外注先もそれほど負担に思わないのではないでしょうか。」
取締役C:「外注先に無償で支給すると支給品の管理がおろそかになるリスクがあるので、それを考慮すると有償支給でも良いと考えますが、そもそもS社に買戻し義務があるとのことなので、S社としては有償支給時に売上を計上できない取引になるのではないでしょうか。」
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