上場会社A社(東証プライム市場に上場)では、資本コストやPBRに関する資料が配布され、東証から要請された「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関する今後の取り組みやCG報告書における記載の仕方について議論が行われており、次の3人が下記の発言を行いました。誰の発言がGood発言でしょうか?
取締役A:「当社はPBRがギリギリとはいえ1倍を超えているので、資本コストや株価を意識した経営はすでに実現できています。対応についての議論も重ねてきていますが、私はこれ以上の議論は不要と考えます。次はPBRが1倍を切る事態になったら議論を再開しましょう。」
取締役B:「当社は確かにCG報告書には何も記載していませんが、中期経営計画をちゃんと読んでもらえれば、東証要請への対応の内容を分かってもらえるはず。中期経営計画にしっかりと書き込んでいるので、いまさらCG報告書に中期経営計画に記載している旨を表示する必要はないと考えます。」
取締役C:「CG報告書に東証が要請するキーワードを含めて記載しないと、東証が年明けに開示する資料では未対応企業として扱われかねませんよ。それにこの資料のPBRは分子の時価総額を「自己株式を含めた発⾏済株式数」ベースで計算していませんか?「自己株式を除いた発⾏済株式数」ベースで計算するとPBRは1を切るのではないでしょうか。」
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