上場会社A社の取締役会では、東京証券取引所が2023年3月にプライム市場およびスタンダード市場に上場している企業に対して「資本コストや株価を意識した経営」を要請したことを受け、具体的な取組みをどうするか議論が行われています。IR担当取締役が「IRの充実」を提案したことを契機に、次の3人がIRの充実と株価の関係について発言を行いました。誰の発言がGood発言でしょうか?
取締役A:「利益を増やすことが株価アップにつながることはよく分かります。そうであれば「中期経営計画の着実な実行」こそが重要な取組みであり、中期経営計画を読んでもらえれば、当社の現状や目標とするところをよく理解してもらえるはずですし、ことさら「IRの充実」を具体的な取組みに含めなくてもよいのではないでしょうか。」
取締役B:「IRには悪い情報も含まれていますし、悪い情報は株価下落をあおるのではないでしょうか。」
取締役C:「会社と投資家との間で保有する情報にギャップがあり、それが株価を押し下げているので、「IRの充実」はその押し下げ幅を小さくすることに意味があるのではないでしょうか。」
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