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【役員会 Good&Bad発言集】介護問題とビジネスリスク

上場会社A社の取締役会において、社外取締役が「団塊の世代が後期高齢者になる中、今後、介護問題は今以上に社会問題化していくことが予想されます。当社におけるビジネスケアラーなどの介護問題とビジネスリスクの関係について、皆様のご意見をお聞かせください。」との発言があり、これに対して次の3人が下記の発言を行いました。誰の発言がGood発言でしょうか?

取締役A:「当社が介護ビジネスを始めるべきかどうかということですね。当社は介護ビジネスに知見を有しているわけではないので、当社がビジネスとして介護事業に取り組むことは、それこそビジネスリスクを高めてしまうことになりかねません。」

取締役B:「従業員が介護状態になるリスクですよね。当社は定年制を採用していますし、要介護状態になるのは通常は退職してからです。現役世代にはあまり関係がない話で、ビジネスリスクとしては無視できるレベルかと考えます。」

取締役C:「介護する側の話ですよね?介護は長男の嫁が担うものである以上、当社の40代から60代にかけての女性従業員のうち長男の嫁が果たして何人いるのかと言う話ですよね。ビジネスリスクとしてはそれほど大きくないのではないでしょうか。」

取締役D:「当社は40代から60代にかけての従業員が多いことから、これからますますビジネスケアラーが増えていくでしょうし、介護離職もすでに発生しています。ビジネスケアラーの存在や介護離職の発生により『人材不足の深刻化』というビジネスリスクが高まります。人的資本経営の観点からも早急な対策が必要です。」

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