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【経理・財務】領収書の管理を適正に行いたい

 

こんな社員いませんか?

X支社の営業担当者のA氏は最近、とても羽振りがいいらしい。高価な腕時計を何本も持っていて、高級車を乗り回しているようです。A氏の営業成績は抜きんでているため他の営業担当者より給料は高いようですが、それを考えても少し度を超えているような気もします。この前、何気なく覗いたA氏のデスクには、なぜか領収書用紙の綴りが複数置いてありました。

Z部門のB課長は、子供が私立大学を目指しているため、多額の学費や塾代金を用意する必要があるそうです。しかし、Z部門は社内では不採算部門となっていて、業績悪化の管理職責任を問われたB課長の給料は年始から大幅に減少しています。このままでは子供の塾代金の支払いもままならず、私立大学の学費などは手当てできそうにありません。B課長は、業務上出張の機会が頻繁にあり、接待をする機会も多いことから、まだ精算が済んでいない様々な領収書を持っています。その中には、なぜか金額欄が白紙の領収書もありました。

領収書の管理が重要な理由

取引先から売上代金を現金で受け取る場合、通常は営業担当者が窓口になります。具体的な業務フローとしては、営業担当者が取引先から売上代金として現金(あるいは小切手)を受領するのと引換えに領収書を取引先に渡し、領収書の“控え”に取引先の担当者からサインをもらったら、受領金等とともに領収書控えを経理部門に渡す――というものが一般的です。

一方、社員が会社の経費を立て替えた場合は、立替者は会社に対して「立替支払精算請求」を行い、立替金を精算してもらいます。精算に際しては、支払理由・支払先・金額等を記載した支払申請書が使用されますが、この申請書には経費を支出した際に受領した領収書の添付が求められます。

これら2つのシーンに共通するのは、社外の者(取引先、経費の支払先)との間での金銭および領収書の授受に立ち会っているのが「取引実行者(営業担当者、経費の立替者)」のみだということです。もしこの取引実行者が不誠実であれば、領収書を改ざん・偽造することで金銭の一部を着服することも可能となります。領収書の管理が重要な理由がお分かりいただけるでしょう。

領収書を使った不正の手口

X支社の営業担当者A氏の場合、取引先から回収した売上代金の一部を着服し、着服したお金で高価な時計や高級車を購入していました。その手口の詳細は以下のとおりです。

取引先から100万円を回収した際、取引先に対しては・・・

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どうすれば防げたのか(領収書発行に関する内部統制)

では、具体的にどうすれば不正を防ぐことができたでしょうか?A氏、B課長それぞれのケースについて見てみましょう。

まずA氏のケースですが、A氏の所属する会社では、領収書用紙が誰にでも持出し可能な場所に置いてあり、・・・

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どうすれば防げたのか(経費精算における内部統制)

一方、B課長のケースは、承認者がB課長自身であるという“自己承認”が社内で認められていたことで可能になった不正であるため、・・・

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不正発覚後の対応

ここまで解説してきたように、領収書を使った不正の発生は、会社の内部統制の不備に一因があることが少なくありません。そこで、・・・

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内部統制は不正の「機会」を低減するに過ぎない

不正を犯す人には、(1)動機(2)機会(3)正当化の3要素で構成された不正のトライアングルが存在すると言われています。・・・

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