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【不祥事】製品やサービスに対してクレームを受けた

 

誤った対応がバッシングや社会問題にまで発展するケースも

一流の自動車メーカーでもしばしばリコールを発表するように、開発に多くの時間をかけ、品質改良を重ねた製品であっても、何らかの不具合が生じ、それがユーザーからのクレームとなるケースがあります。また、サービス業でも、サービスが不十分であるとしてクレームを受けることは決して珍しい話ではありません。

こうしたクレームに対して誤った対応をしてしまうと、それが大きな騒動に発展にする場合もあります。FacebookやTwitterなどのSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)やインターネット上の掲示板による口コミなどが発達した現在では、ちょっとしたクレームの内容がすぐに拡散してしまう傾向にあります。そして、それがマスコミに飛び火し、激しいバッシング、場合によっては社会問題に発展してしまうケースもあります。ここまで来ると、会社や製品・サービスのブランドのイメージは著しく悪化し、製品やサービスの売上に悪影響を及ぼすことになります。

取締役としては、こうした事態を避けるために、クレーム発生に備えて組織的かつ迅速な対応を行える体制を平常時のうちに整備しておくことが重要です。そのためにも、クレームの受付と対応を管掌する取締役を選任しておく必要があります。

クレーム対応というと、“尻ぬぐい”的な後ろ向きの仕事のように思われがちです。しかし、クレームには製品改良・サービス改善のための「宝」が眠っています。単なる“尻ぬぐい”で終わらせることなく、むしろ会社がより成長していくために必要な「改善の芽」を発見する仕事へと立ち位置を変えることで、前向きな仕事になり、クレーム対応に携わる従業員のモチベーションも向上するでしょう。

以下でクレーム対応のための体制を具体的に見ていきます。

クレームの原因によって異なる対応方針

製品やサービスに対してクレームがあった場合、まずは顧客へのレスポンス時間を極力減らす工夫が必要になります。顧客のクレームへのレスポンス、すなわち電話が担当部署に繋がるまでの待ち時間やメールの返信までの時間など顧客を待たせる時間が長くなればなるほど、顧客はストレスを感じ感情的になりがちです。そうなると、企業イメージがよりいっそう悪化することになります。そこで、・・・

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リコールを行うかどうかの判断ポイント

クレームの原因となった不具合が、単に「本来の機能を発揮できない」といったものであれば、修理・交換や返金で顧客の要望に応えることができます。もっとも、不具合が原因で製品事故を招いたとなると話は別です。お詫びや見舞いを迅速に行いつつ、危害の発生と拡大を防止するためにどのような策を講じるべきかを検討します。

製品事故が生じた場合、・・・

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サービス業におけるクレームへの対応方針

クレームを受けたのが“製品”ではなく“サービス”であった場合、クレームの原因が形を保って残っているケースは多くはなく、真実は何なのかが当事者しか知り得ないケースが大半です。そのため、製品の場合と比べるとクレームの原因となった事実を認定しづらいという特徴があります。

サービス業におけるクレームの多くは、サービスマニュアルの不徹底や顧客の勘違いを原因とするものです。したがって、・・・

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クレームを生みやすくする要因とは?

クレームを防止するためには、クレームの分析が欠かせません。具体的には、クレームの発生件数や内容を全社横断的にまとめたレポートを定期的に経営陣に提供する体制を構築することが必要です。例えば、・・・

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マスコミ対応を誤るとブランドイメージを棄損する場合も

製品やサービスの不具合やクレームの内容が、マスコミの知るところになると、報道されてしまうことがあります。特に不具合によって事故が発生した場合には、連日のように報道が繰り返されることになります。

では、こうした報道の動きをキャッチした場合、会社としてはどのように対応すればよいでしょうか。最も重要なのは、・・・

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製造物責任法と役員の責任

上記の「マスコミ対応を誤るとブランドイメージを棄損する場合も」でも述べたように、クレームの中でも最も深刻なのは、自社の製品に不具合が見つかった場合です。なぜなら、・・・

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クレーマーへの対応のポイント

残念ながら、理不尽な要求を平気で行う消費者が後を絶ちません。いわゆる“クレーマー”です。社会的な通念では考えられないような主張をしたり、小さなミスを誇張し執拗に不相応の謝罪を求めたりするクレーマーに対しても、会社は何らかの対応を求められることになります。

クレーマーの中にも様々なタイプがいるため、・・・

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リコール時のコストの内訳と会計的な備え

リコールには多額のコストを費やすことになります。リコール時に必要となるコストは次のとおりです。・・・

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