東証一部に上場している製造業のP社は、製造子会社や販売子会社等10数社の連結子会社を持つ企業グループを形成しており、P社グループが所属する業界では1位の規模を誇っています。このたび、P社では新たにカフェ事業を営む子会社S社(100%子会社)を設立することになりました。これに関連して、P社の取締役会で新規事業担当取締役からS社設立が完了した旨の報告とカフェ事業はP社グループでは初めての取り組みであることから当面は1店舗だけ試験的に運営する方針であるとの報告が行われました。新規事業担当取締役の報告の後、経理担当取締役が当面はS社を連結しない方針である旨発言したところ、これに対して取締役A・B・Cが下記の発言をしました。誰の発言がGood発言でしょうか?
取締役A:「当社連結グループの規模とS社の規模を考えると、S社を連結しないことも許容されるのではないでしょうか。」
取締役B:「連結財務諸表は、子会社すべてを含めた企業集団としての財政状態や業績等に関する真実な報告を提供するものでなければならないと考えています。連結外しは古典的な粉飾決算の手法であり、連結外しにより投資家に誤った財務報告を行うことになります。S社を連結対象にすべきと考えます。」
取締役C:「S社は、速報性が重視される四半期決算では連結しないとしても、年度決算では連結すべきと考えます。」
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