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【特集】平成28年6月総会用招集通知作成に役立つ!
平成27年12月決算上場会社の招集通知、コーポレートガバナンス・コードへの対応状況分析

宝印刷株式会社
ディスクロージャー研究二部

1.はじめに

昨年(2015年)6月より、有価証券上場規程の中に盛り込まれる形でコーポレートガバナンス・コード(以下「CGコード」という。)が適用されていますが、下記の通りCGコードの中には株主総会の環境整備や株主総会招集通知への記載事項と関連性の高いものも見受けられ、これらは招集通知作成の実務にも影響を及ぼしているものと思われます。

そこで本稿では、平成27年12月決算会社(以下「12月決算会社」という。)のうち、CGコード73原則全ての適用を受ける東証1部・2部上場会社、日経225銘柄、JPX日経400銘柄の会社を対象に、株主総会への影響が比較的強いと思われる原則に関連する内容を招集通知に記載したところがどの程度あったかを調査するとともに、特徴的な記載事項を併せて紹介します。

○株主総会における環境整備や情報開示に関連する主な原則
・株主総会における権利行使に係る適切な環境整備(原則1-2)
・株主総会において株主が適切な判断を行うことに資すると考えられる情報の的確な提供(補充原則1-2①)
・株主総会招集通知の早期発送、発送前開示(補充原則1-2②)
・議決権電子行使(プラットフォームの利用等)を可能とするための環境整備、招集通知の英訳(補充原則1-2④)
・法令に基づく開示以外の情報提供への主体的取り組み(基本原則3)
・正確で利用者にとって分かりやすく、情報として有用性の高いものの提供(基本原則3)
・利用者にとって付加価値の高い記載(補充原則3-1①)
・合理的範囲での英語での情報開示(補充原則3-1②)
○株主総会招集通知の記載内容と関連性の高い主な原則
・以下の事項に関する主体的な情報発信(原則3-1)
 ⅰ 経営理念・経営戦略・経営計画
 ⅱ コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針
 ⅲ 役員報酬決定に関する方針・手続き
 ⅳ 役員候補の指名を行うに当たっての方針・手続き
 ⅴ 役員候補の個々の選任理由
・社外取締役の独立性基準の策定・開示(原則4-9)

「2.株主総会における環境整備について定めた原則」へ(会員限定)

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