フィデューシャリーアドバイザーズ代表
早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター招聘研究員 吉村一男
はじめに
セブン&アイ・ホールディングスが、カナダのコンビニエンスストア大手のアリマンタシォン・クシュタールから同意なき買収提案を受け、MBOを検討しているのは周知のとおり(2024年9月6日のニュース『「企業買収における行動指針」が影響力を持つようになった背景』参照 引用:上場会社役員ガバナンスフォーラム)。MBOとは取締役が上場企業である自社の株式を買収し、株式を非公開化する取引であるが、同意なき買収への対抗措置の“王道”であり、これ自体は珍しいことではない。しかし、MBOには取引の構造上、様々な懸念があるため、実施に当たっては注意が必要である。
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