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(新用語・難解用語)MSCIジャパンインデックス

 米国のMSCI社が開発した株価指数で、日本の上場株式の時価総額の85%以上をカバーする銘柄の時価総額をベースに算出される。日経平均TOPIXと同様の性格を持つが、TOPIXや日経平均は東証一部上場銘柄のみを組入れ対象としているのに対し、MSCIジャパンインデックスでは、東証一部以外に上場する銘柄やREITも対象としている点に特徴がある。また、MSCIにおける「時価総額」は浮動株調整が行われている。機関投資家に利用してもらうことを強く意識している証しと言える。このほか、日経平均もTOPIXも配当落ちするのに対し、MSCIは配当落ちしないという点も特徴である。

 ちなみに、MSCIとは元々は「モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル」の略であるが、米モルガン・スタンレーは保有していたMSCIの株式を2009年に全て売却している(売却代金は約5億9600万ドル。それに伴い、現在は「MSCI」が正式名称になっている)。

日経平均 : 東証第一部上場銘柄の中から、業種のバランスも考慮しつつ選定した流動性の高い225銘柄の動きを反映した株価指数のこと。

TOPIX : 東証一部上場の全銘柄の動きを反映した株価指数のこと。

浮動株調整 : 持合株式や親会社株式など、市場に出回らない株式を除き、浮動株(市場に出回っている株式)だけで時価総額を計算すること。

 MSCIジャパンインデックスの組入銘柄の見直しは四半期に1度実施されているが、グローバル投資家はこのMSCIジャパンインデックスに組み入れられているかどうかを日本株投資のベンチマークとすることが多く、同インデックスがグローバル投資家に与える影響力は大きい。特にインデックス運用では、同指数から外れた銘柄は自動的に売却されることになる。このため、同インデックスから外れた銘柄の株価が急落するケースもある(逆に言うと、MSCIジャパンインデックスに新たに組み入れられれば、グローバル投資家に株式を買ってもらえることになる)。

インデックス運用 : TOPIX、MSCIなど、代表的な指数のパフォーマンスと連動することを目指して運用する手法のこと。

 2015年3月31日現在、314銘柄がMSCIジャパンインデックスに組み入れられている。組入れ銘柄のうち時価総額のトップ10は以下のとおり。・・・

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