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(新用語・難解用語)キャプティブ保険

 企業や役員には様々なリスクが付きまとう。時にそれは大震災をはじめとする自然災害のような「防ぎようのないリスク」であることもある。こうしたリスクをカバーするのが火災保険や地震保険、賠償保険、貨物保険など企業を対象とする損害保険や役員を対象とするD&O保険(会社役員賠償責任保険)だが、業種や業態によっては、リスクの複雑化や高額化に既存の保険が対応しきれないということがあり得る。そのような場合に活用されるのが、キャプティブ保険だ。

D&O保険(会社役員賠償責任保険) : 第三者訴訟で役員が損害賠償責任を負った場合に支払われる「普通保険約款」と、株主代表訴訟で役員が敗訴した場合に支払われる「株主代表訴訟補償特約(自動で付与される)」がある。このうち「株主代表訴訟補償特約」は、あくまで会社に対する損害に対して役員が負う責任への保証であるため、保険料の支払いは役員の個人負担(保険料全体の約1割が一般的)となる(1人当たりの保険料は高額ではない)。保険料は役員報酬から天引きされるのが一般的だが、会社によっては、その保険料相当分を役員報酬に上乗せしたうえで、天引きしているところもある。

 キャプティブ(captive)には「つながれた」「縛られた」といった意味があり、・・・

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