過去の経緯や歴史により偶然決まった制度や仕組みに拘束される現象。歴史的経路依存症(historical path dependency)、経路依存性とも言われる。
パソコンのキーボードの話(タイプライターの時代に、早打ちによりタイプライターが壊れてしまうことを避けるため、キーボードをわざと打ちにくい配列にしたところ、その配列がスタンダードになり、パソコンにも引き継がれたというもの)が有名だが、その応用編として、企業組織の中で、過去の成功体験などを通じ時間をかけて形成された行動様式や思考に経営陣や社員がとらわれる現象の喩えとしても使われる。なぜそのような行動をとるのかという問いに対し、「過去にそうであったから」としか答えられないとしたら、経路依存に陥っていると言える。
“依存症”という言い回しにはネガティブな響きがあるが、・・・
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