税金は企業のキャッシュフローに直接的に影響するだけに、経営陣が「節税」に関心を持つのは当然と言える。海外の企業では税務部門に多数の弁護士(タックス・ロイヤー)を配置して徹底的に節税策を検討し、それによって達成した実効税率の低さを投資家にアピールすることも珍しくない。
実効税率 : 法人税、住民税、事業税といった会社の利益に課税される税の総合的な負担率のこと。
ただ、近年は世界的に著名な多国籍企業がグループ内の国際的な取引を使って所得を無税又は低課税の国に移転するなどして実効税率をわずか数%にまで低下させる事例が相次ぎ、「利益に応じた法人税が支払われていない」として国際問題化している。こうした中、OECD(経済協力開発機構)が現在進めているのが、・・・
このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。