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(新用語・難解用語)アウトサイダー株主

 株主総会で自らを支持してくれる株主を把握するためにも、経営陣にとって株主構成を分析することは極めて重要と言える。

 株主構成を分析する場合、株主の保有目的の観点から、「投資収益を目的に株式を保有する株主」をアウトサイダー株主、「株価以外の関心から株式を保有する株主」をインサイダー株主として区分することがある(単に「アウトサイダー」「インサイダー」と呼ぶことも多い)。アウトサイダー株主の代表例が国内外の機関投資家や個人株主であり、インサイダー株主には、経営陣のほか、従業員持株会、取引関係のある法人(銀行・生損保・事業会社など)が該当する。

 かつての日本の上場会社の株主構成は、株式持ち合いや取引先金融機関による保有を中心に、安定してインサイダー比率が高い状況が続いていた。しかし、北海道拓殖銀行が破綻し山一證券が自主廃業に追い込まれた1997年の金融危機以降、銀行が保有株の売却を続けたため、上場会社の株主構成は大きく変化する。2000年代に入るとついにアウトサイダー比率がインサイダー比率を逆転、これを背景としてアクティビストファンドの台頭も見られた(ただし、ここでいうアウトサイダー株主には、個人投資家など基本的には経営陣を支持する可能性の高い株主も含まれる)。

 上場会社が今後気にかけておきたいのが、・・・

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