社外取締役だけで構成される委員会のこと。OECDコーポレートガバナンス原則(2004改訂版)には以下の記述が見られる(経産省による仮訳53ページ「E」の上から5行目参照)が、下線部の「社外取締役の会議」がエグゼクティブ・セッションである。
単層構造の取締役会構造をとる多くの国では、最高経営責任者(CEO)と取締役会会長との職を分離することや、それが兼務される場合には、筆頭非執行役員に社外取締役の会議を招集させ、その会議の議長を務めさせることにより、取締役会の客観性や経営陣からの独立性が強化され得る。 |
エグゼクティブ・セッションは、エンロン事件後の米国で、ニューヨーク証券取引所の上場基準によって義務付けられた(303A.03 Executive Sessions)。米国企業の取締役会は大部分が社外取締役で構成されているものの、議長はCEOが兼任している例が多い。このことがCEOによる取締役会の支配、社外取締役の“飼い犬(lapdog)”化につながり、深刻な企業不祥事が発生する一因となったとの反省が、エグゼクティブ・セッション義務付けの背景にある。
一方、我が国コーポレートガバナンス・コードの補充原則4-8①は、エグゼクティブ・セッションについて以下のように定めている。・・・
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