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(新用語・難解用語)PEGレシオ

株式に関する最もメジャーな投資尺度と言えば「PER」であろう。PERは「株価収益率=Price Earnings Ratio」の略であり、「株価÷1株当たり純利益」によって算出される。この算式のうち「1株当たり純利益」は一般に「EPS=Earnings Per Share」と呼ばれ、「当期純利益÷期末の発行済み株式数」によって計算される。例えば前期の1株当たり利益(EPS)が50円、現在の株価が1000円であれば、PERは20倍(=1000÷50)となる。仮に同業種の平均PERが30倍だった場合、証券アナリストのレポートに、「同業種平均のPER30倍の水準まで株価が上昇する可能性がある」「適正株価はPERが30倍となる1500円である」といった記載がされることが多い。

もっとも、このように自社のPERを同業種平均、あるいは市場平均などと比較し、低ければ「(株価は)割安」、高ければ「(株価は)割高」と必ずしも言えるわけではない。たとえPERが同じ企業であっても、成長率が異なれば割安か割高の判断も違ってくるはずだからだ(PERが同じ企業は2つあり、一方は高成長率、もう一方が低成長率だった場合、どちらに投資したいと考えるだろうか?)。

そこで、EPSの成長率を考慮したうえでPERを分析するための指標が「PEG(ペグ)レシオ」だ(以下、単に「PEG」という)。PEGとは「Price Earinng Growth ratio」の略であり、「PER(株価収益率)÷EG(EPSの成長率)」によって算出される。EGはEPSの成長率であるため、PERをEGで割った数字であるPEGが大きいということは、成長性が低いということを意味する。

例えば同業種でPERが10倍のA社と50倍のB社があったとしよう。・・・

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