機関投資家あるいは創業家などで、例えば5%程度(日本では3%程度とする場合もある)を保有する大株主のことを指す。生命保険会社などの金融機関もこのブロックシェアホルダーに該当することが多い。
株主が会社のガバナンスにどの様な影響を与えるかは、「株式の保有構造」に大きく左右される。これまで日本企業では、株主総会で会社議案に対して基本的に無条件に賛成票を投じる「安定株主」と、外国人機関投資家など“是々非々”で賛否を判断する「アウトサイダー株主」の比率が注目されてきた。しかし、たとえ外国人機関投資家などの株式保有比率が高くても、保有割合が各機関投資家に細かく分散されていると、その企業のガバナンスに対して“当事者意識”を持った働きかけが十分行われないということが起こり得る。
このため海外では、株式の保有構造がその企業のガバナンスにどのような影響を与えているのかを分析する際には、「ブロックシェアホルダー」の有無がチェックされる。「外国人機関投資家」という括りで見た保有比率は同じでも、1つの機関投資家が高い保有比率を有している場合と、小さい保有比率の機関投資家が複数ある場合とでは、ガバナンスにもたらすインパクトは異なるというわけだ。株式の保有構造が自社のガバナンスに与える(良い)影響は、単に「外国人機関投資家の保有比率が高い」ということだけではなく、「優良な大株主」が存在し、かつ当該株主としっかりと対話を行っているということをもって示す必要があろう。
最近は日本でも、・・・
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