自動車メーカーのスズキのカリスマトップである鈴木修会長が、燃費データ不正問題を受け、29日(2016年6月)に開催予定の株主総会でCEOのポジションを返上するという(ただし、代表取締役会長は継続。スズキのリリースはこちら)。後任には長男の鈴木俊宏社長が就くとのことだが、次期社長の選任を巡り混乱を見せたセブン&アイに続き、図らずもサクセッションプラン(後継者の選任計画)の難しさ、重要性を示した格好となった。
コーポレートガバナンス・コードに「(取締役会は)最高経営責任者等の後継者の計画(プランニング)について適切に監督を行うべきである」との原則(補充原則4-1③)が盛り込まれたことを踏まえ、多くの上場会社がサクセッションプラン(後継者の選任計画)の立案を進めているが、後継者候補を絞り込んでいく際に考慮すべき要素として見落としがちなのが「ノックアウト条件」だ。
後継者候補の選定にあたっては、職務遂行能力や求心力などが十分に考慮される必要があるのは当然だが、これらに目が行き過ぎると、不適格な人物を後継者に指名してしまうという過ちを犯しかねない。分かりやすい例として、・・・
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