イギリスで2015年3月に成立し、同年10月に施行された法律で、現代奴隷法(Slaveryは「奴隷制」「奴隷状態」を意味する)と訳される(以下、MSA2015)。MSA2015は、児童を違法な労働へ従事させたり、不当に安い賃金で移民労働者を働かせたりといったModern Slavery(現代奴隷)の問題を根絶することを目的としている。MSA2015によると、イギリスにおいてビジネス活動を行う企業のうち、年間売上高が3600万ポンド(1ポンド130円換算で約47億円)を超える企業は、自社および自社のサプライチェーンにおいて、「奴隷労働」と「人身取引」を防止するための具体的な取り組みを、年次声明として公表しなければならない。本社等が日本にある企業であっても、イギリスにおける事業の年間売上高が3600万ポンドを超えれば、MSA2015に基づく年次声明の公表が必要となる(例えば、三菱商事のMSA2015に基づく声明はこちら)。
今後、MSA2015と同様の仕組みがEUにも・・・
このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。