複数の機関投資家から「議決家行使の権利を受託」するファンドのこと(プロクシーとは「代理」を意味する)。英国で発達している。また、同国では、機関投資家の意見を集約して企業との対話を代行する「エンゲージメント・プロバイダー」も数多く存在している。
こうした専門業者が発達した背景にあるのが、スチュワードシップ・コードだ。英国スチュワードシップ・コードの第5原則では、「機関投資家は、適切な場合には、他の投資家と協調して行動すべき」と、積極的な表現で機関投資家の協力体制を求めている。
同様の規定は、今年2月に策定された日本版スチュワードシップ・コードにもある。日本版スチュワードシップ・コードの第7原則では、「当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべき」とし、さらに同原則の指針7-2では「必要な体制の整備を行う」ことを機関投資家に求めている。さらに指針7-3においては「他の投資家との意見交換を行うことやそのための場を設けることも有益」としている。
この第7原則を具現化する動きは既に始まっている。それが、・・・
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