2023/12/27 2023年12月度チェックテスト第3問解答画面(正解)

正解です。
外国人社外取締役への報酬につき、就任時レートで固定というケースもあれば、毎期のレートで見直されるケース、送金時のレートで外貨換算されるケースなど、各社の対応は一律ではありませんが、外国人社外取締役に為替リスクを負わせないようにしようとすると円安進行時には円ベースの報酬額がどんどん膨らんでしまい報酬枠が逼迫してしまうという問題が生じます(問題文は正しいです)。

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2023年12月6日 外国人社外取締役報酬は実質的に著しく目減りも 役員報酬に円安の影響をどこまで考慮すべきか(会員限定)

2023/12/27 2023年12月度チェックテスト第3問解答画面(不正解)

不正解です。
外国人社外取締役への報酬につき、就任時レートで固定というケースもあれば、毎期のレートで見直されるケース、送金時のレートで外貨換算されるケースなど、各社の対応は一律ではありませんが、外国人社外取締役に為替リスクを負わせないようにしようとすると円安進行時には円ベースの報酬額がどんどん膨らんでしまい報酬枠が逼迫してしまうという問題が生じます(問題文は正しいです)。

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2023年12月6日 外国人社外取締役報酬は実質的に著しく目減りも 役員報酬に円安の影響をどこまで考慮すべきか(会員限定)

2023/12/27 2023年12月度チェックテスト第2問解答画面(不正解)

不正解です。
野村アセットマネジメントは2023年11月に議決権行使基準を改定し、問題文のとおり「取締役の任期が2年の監査役会設置会社においては会長・社長等の取締役再任に原則として反対する」旨の基準を新設しました。取締役の任期が2年の監査役会設置会社では、取締役の任期を1年に短縮する動きが加速することが見込まれます。

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2023年12月1日 野村アセットマネジメント、改定議決権行使基準で「社外取締役は過半数を原則」を明示(会員限定)

2023/12/27 2023年12月度チェックテスト第2問解答画面(正解)

正解です。
野村アセットマネジメントは2023年11月に議決権行使基準を改定し、問題文のとおり「取締役の任期が2年の監査役会設置会社においては会長・社長等の取締役再任に原則として反対する」旨の基準を新設しました。取締役の任期が2年の監査役会設置会社では、取締役の任期を1年に短縮する動きが加速することが見込まれます。

こちらの記事で再確認!
2023年12月1日 野村アセットマネジメント、改定議決権行使基準で「社外取締役は過半数を原則」を明示(会員限定)

2023/12/27 2023年12月度チェックテスト第1問解答画面(正解)

正解です。
野村アセットマネジメントは2023年11月に議決権行使基準を改定し、問題文のとおり「社外取締役は過半数を原則」の基準を新設しました。

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2023年12月1日 野村アセットマネジメント、改定議決権行使基準で「社外取締役は過半数を原則」を明示(会員限定)

2023/12/27 2023年12月度チェックテスト第1問解答画面(不正解)

不正解です。
野村アセットマネジメントは2023年11月に議決権行使基準を改定し、問題文のとおり「社外取締役は過半数を原則」の基準を新設しました。

こちらの記事で再確認!
2023年12月1日 野村アセットマネジメント、改定議決権行使基準で「社外取締役は過半数を原則」を明示(会員限定)

2023/12/26 【役員会 Good&Bad発言集】IRの充実

上場会社A社の取締役会では、東京証券取引所が2023年3月にプライム市場およびスタンダード市場に上場している企業に対して「資本コストや株価を意識した経営」を要請したことを受け、具体的な取組みをどうするか議論が行われています。IR担当取締役が「IRの充実」を提案したことを契機に、次の3人がIRの充実と株価の関係について発言を行いました。誰の発言がGood発言でしょうか?

取締役A:「利益を増やすことが株価アップにつながることはよく分かります。そうであれば「中期経営計画の着実な実行」こそが重要な取組みであり、中期経営計画を読んでもらえれば、当社の現状や目標とするところをよく理解してもらえるはずですし、ことさら「IRの充実」を具体的な取組みに含めなくてもよいのではないでしょうか。」

取締役B:「IRには悪い情報も含まれていますし、悪い情報は株価下落をあおるのではないでしょうか。」

取締役C:「会社と投資家との間で保有する情報にギャップがあり、それが株価を押し下げているので、「IRの充実」はその押し下げ幅を小さくすることに意味があるのではないでしょうか。」

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2023/12/26 【役員会 Good&Bad発言集】IRの充実(会員限定)

<解説>
「情報の非対称性」と株価の関係

東京証券取引所が2023年3月にプライム市場およびスタンダード市場に上場している企業に対して「資本コストや株価を意識した経営」を要請したことを受け、対象企業各社では株価向上に向けて具体的にどのような取組みを行うのかの議論が行われているところです。当フォーラムでは下記のとおり、2023年5月12日から2023年12月17日にかけて「資本コスト」というキーワードを盛り込んだ任意の適時開示を行った77社の分析を行いました。

(これまでに掲載したニュース)
2023年8月9日のニュース「資本コストを意識した経営の取組みに関する適時開示の好事例
2023年10月23日のニュース「資本コストを意識した経営の取組みに関する適時開示の好事例・第二弾
2023年12月20日のニュース「資本コストを意識した経営の取組みに関する適時開示の好事例・第三弾
2023年12月21日のニュース「資本コストを意識した経営の取組みに関する適時開示の好事例・第四弾

その結果、大半の会社で下記の3つの取組み(以下、三大取組み)の記載があることが分かりました。

三大取組み
・中期経営計画の着実な実行
・株主還元の強化(配当、自己株式)
・IRの充実

今回は三大取組みの一角を占める「IRの充実」について解説します。

そもそもIRの充実がなぜ株価の向上につながるのでしょうか。感覚的には理解できても、ロジカルに説明しようとすると難しいところです。ロジカルに説明する際に多用されるのが「(会社と投資家の保有する)情報の非対称性」です。すなわち、会社は市場動向や自社製品の良しあし、売れ行き、新商品の開発状況、利益の着地見込み、検討中のM&A案件、係争中の訴訟、特許取得に向けた動き、不祥事の発生などの多数の情報を持っています。その情報のすべてを投資家が共有できているのであれば「情報の非対称性」は生じないのですが、情報の中には不完全なインサイダー情報や企業秘密の情報もあることから、株式市場には一定のフィルターを通した情報のみが提供されます。その結果、会社と投資家のそれぞれが保有する情報に格差が生じることになります。投資家は限定された情報だけで企業価値を分析しなければなりません。投資家は情報不足により見えていないところについては不信感を持つため、控えめに価値を見積もらざるを得ません。これが株価のディスカウントが発生する理由となります。すべての情報を勘案すれば1000億円の企業価値がある会社の株価について、限定された情報しか持たない投資家は700億円の価値しか値付けできないのであれば、情報の非対称性を理由に300億円のディスカウントが発生していることになります。そして、700億円を1000億円に近付けるのが「IRの充実」の役割となります。700億円を800億円に上げることができれば100億円の価値のある仕事を成し遂げたことになります。

三大取組みに「IRの充実」が含まれているのは、上記の例の700億円を800億円にすることを目的とした取組みと言えます。

以上はディスカウントが発生していることを前提にした「情報の非対称性」の話ですが、まれに成長性を買われてプレミアムが発生することもあります。100億円の企業価値しかないにもかかわらず、実態以上に成長性があるように勘違いされて1000億円と評価(900億円のプレミアム)されている状態です。通常は時間の経過とともに熱狂も落ち着き、最終的には“化けの皮”がはがれて100億円に近付くことになります。

他社が掲げた「IRの充実」の中身

77社の分析の結果、IRの充実に記載を割いていた会社のうち特徴的な記載をしていた会社の記載内容は下記のとおりです。「IRの充実」の中身をこれから検討しようとしている会社ではきっと参考になるはずです。

IRの充実の具体例
会社名 「IRの充実」の具体的取組みの内容
川田テクノロジーズ
(東証プライム)
IR/開示の充実
・株主・投資家との対話の機会の拡充することで当社グループのことをより理解して頂き、結果としてPBRの改善につながるよう努めます。
・具体的には、これまでも実施してきた1on1ミーティング、Smallミーティング、決算説明会、工場/現場見学会等の頻度、内容の充実を目指します。
・当社ウェブサイトをはじめとした各種情報媒体を活用し、従来の財務情報に加え、非財務情報も含め情報発信を充実させます。
・上記対話によって得られたご意見や要望等につきましては、定期的に取締役会にフィードバックし、その後の企業経営、事業運営等に役立てることで、企業価値の向上を目指します。
センコーグループホールディング
(東証プライム)
成長戦略の詳細説明
当社の競争力の源泉やこれまで実施したM&Aの成果など、各種説明会を通じて詳細にご説明し、株主・投資家の皆様に当社の成長戦略に対するご理解を深めていただく機会をさらに増やすことといたします。
中央倉庫
(東証プライム)
IR活動の拡充
株主・投資家との面談を能動的に実施し、対話の機会を増やすことで、当社の事業モデルや成長ストーリーを株主・投資家と共有すると共に、株主・投資家からの意見を当社の経営に反映してまいります。
① 機関投資家との 1on1 ミーティング
② 個人投資家説明会の継続実施
③ 経営情報開示の強化(情報開示機会の拡充)
④ ESG 情報及びサステナビリティ開示の充実(決算説明会資料や当社ホームページでの公開情報)
⑤ 株主アンケートの定期的実施と取締役会へのフィードバック、経営への反映
イトーキ
(東証プライム)
積極的なIR活動の実践
・情報開示の拡充・高度化による投資家との情報非対称性の解消
・能動的な投資家面談の実施によるエクイティストーリーの発信強化
・ESG 説明会やHP開示を通じた、人的資本投資やサスティナビリティビジネスモデルの 発信強化
・英文開示を含む四半期開示および IRマテリアルの充実
・ホームページおよびIRサイトの刷新および英文対応
・デジタルツール等も取り入れた外部発信力の向上
・IR 活動の社内還流による投資家期待値ギャップの解消
サンワテクノス
(東証プライム)
IR・SR活動の拡充
・活動拡充化のためのIR専任部署「広報・IR室」を設置(2023年4月)
・取締役、IR担当役員による個人投資家向け会社説明会、機関投資家向け決算説明会の開催、メディア(IRラジオ、専門紙)を通しての定期的な情報発信
・株主・投資家との間の建設的な対話への取組(IR・SRミーティング等)を活性化
・IR・SR活動で寄せられた意見等を取締役会等で共有し、経営戦略のレビュー等に活用
ナイス
(東証スタンダード)
IRの充実
ステークホルダーの皆様に当社への理解や信頼を高めていただくとともに、当社の成長可能性を投資家から適正に評価していただけるよう、当社の事業活動や収益についての積極的なIR活動をさらに充実させていきます。
①コーポレートサイトによる財務情報、非財務情報、サステナビリティ活動等の情報発信の充実
②統合報告書の発行(当期より開始)
③決算説明会の継続的な実施、動画配信
④プレスリリースによる情報発信の質的及び量的向上
⑤事業に係るリスク情報の適時開示
⑥株主、投資家の皆様との建設的な対話の促進
フライングガーデン
(東証スタンダード)
IRへの取り組み
①投資家向けの説明会等の機会を増やす。定例的な年2回の投資家説明会に加え、1on1 ミーティング、スモールミーティングを実施する。
②IRサイトの見直し、SNSの活用により、積極的にタイムリーな情報開示に努める。
トーヨーカネツ
(東証プライム)
積極的なIR活動の実践
非財務情報を含めた情報開示を積極的に行い、事業戦略と投資戦略にかかる対話を進め、ブランドや理解度の向上を図り、投資されやすい銘柄への環境整備を行う。
(1) 投資家向け説明会の機会を増やす。
– メディアを通じた個人投資家向けセミナーへ参画する。
– 1on1を含め定期的な機関投資家向け説明会を開催する。
– 機関投資家向け説明会を複数回実施する。
(2) リサーチ会社に分析レポートの作成を依頼し、投資家向けに情報提供する。
(3) 潜在株主アンケート調査を実施し、結果を当社マネジメント内で共有する。

各社各様の取組みは興味深いものがあります。IRへの投資は費用対効果が見えづらいため渋いものになりがちですが、資金を掛けなくてもできる取組みも多々紹介されており、参考になるはずです。

さて、以上の解説をご覧いただければ、誰の発言がGOOD発言か、もうお分かりですね。正解は以下のとおり。

<正解>
GOOD発言はこちら

取締役C:「会社と投資家との間で保有する情報にギャップがあり、それが株価を押し下げているので、「IRの充実」はその押し下げ幅を小さくすることに意味があるのではないでしょうか。」
コメント:取締役Cは、いわゆる「情報の非対称性」の存在が株価をディスカウントさせており、「IRの充実」で当該ディスカウントを可及的に取り除く必要があるという正論を述べており、GOODです。たとえば「会社と投資家との間で保有する情報にギャップがあり、投資家は相対的に少ない情報で企業価値を判断せざるを得ず、情報が不足している分については保守的に割り引いて評価することとなり、その結果ディスカウントが発生する」といったように、「情報の非対称性」の存在が株価をディスカウントさせる理屈を丁寧に述べることができれば、よりGOODでした。

BAD発言はこちら

取締役A:「利益を増やすことが株価アップにつながることはよく分かります。そうであれば「中期経営計画の着実な実行」こそが重要な取組みであり、中期経営計画を読んでもらえれば、当社の現状や目標とするところをよく理解してもらえるはずですし、ことさら「IRの充実」を具体的な取組みに含めなくてもよいのではないでしょうか。」
コメント:まず、そもそもIRには中期経営計画以外の切り口から必要となる情報が多数含まれていることから、中期経営計画を読めばIR不要というのは暴論と言えます。また、投資家の誰もが中期経営計画を読んでいるわけではないですし、むしろ読んでいない投資家の方が多数派と考えた方がよいでしょう。そのような中で「中期経営計画を読んでもらえれば・・・」という発言は、投資家に寄り添った発言とは言えず、BAD発言です。IRを充実させることで、中期経営計画を読んでくれていない投資家にも興味を持ってもらえる可能性が高まるはずです。そして、投資家が会社のことを理解して納得したうえで株価が割安であると判断してもらえれば、株式の買い注文を出してくれます。すなわち、IRの充実を通じて、投資家に会社への興味を持ってもらい、会社のことを深く理解してもらえれば、株価アップにつながると言えます。たしかにほとんどの会社が「中期経営計画の着実な実行」を取組みの最初に掲げています。しかし、企業が実施すべき戦略は「中期経営計画」のような事業戦略だけではなく、「財務戦略」「人事戦略」「広報戦略」「IR戦略」「知財戦略」「サスティナビリティ戦略」「DX戦略」など多種多様な戦略があり、それぞれの戦略を着実に実行することが企業価値の向上につながるはずです。「IR戦略」の観点から「IRの充実」を株価向上に向けた取組みの一つに掲げることは企業戦略の広範な実行の観点からは当然と言えます。

取締役B:「IRには悪い情報も含まれていますし、悪い情報は株価下落をあおるのではないでしょうか。」
コメント:悪い情報により株価が下落することは防ぎようがありません。むしろ、悪い情報を隠すことで投資家の不信感が増し、株価が必要以上に下落することだけは避けなければなりません。悪い情報も誠実にディスクローズする姿勢こそ、投資家からの信頼回復の近道と言えます。あたかも「悪い情報」を出すべきではないともとられかねない取締役Bの発言は投資家軽視のBAD発言です。