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【配当】配当をしたい

 

配当の上限を定める「分配可能額」

株主に対して利益を還元するため、多くの会社が配当を行っています。「連結純利益の●パーセント」「株主資本の●パーセント」など、配当方針の決め方は会社によって様々ですが、いずれにせよ配当は「剰余金」の一部から支払われることになります。

では、剰余金とは何でしょうか。剰余金とは、概ね、会社の純資産(資産-負債)から、債権者保護の観点より会社に保全されるべき金額を控除した“計算上”の金額です(会社法446条)。これだけでは、何のことだか分かりづらいのですが、ここでは文字通り会社にとっての“余剰金”と理解してください。

剰余金には、
(1)増資などの資本取引により得た金額のうち資本金に組み入れていない金額である「資本剰余金」
(2)企業活動で得た利益のうち、株主に還元(配当、自己株式の取得)せずに社内に留保してきた金額である「利益剰余金」
の2種類の剰余金があります。

ただ、これらの剰余金をすべて配当してしまうと、債権者保護の観点から問題があるため、会社法では、これらの剰余金のうちの一部を、それぞれ「資本準備金」「利益準備金」として積み立てることを求めています(両準備金を合わせて「法定準備金」と言います)。簡単に言うと、剰余金から(配当できない)法定準備金を差し引いた金額が、概ね()、配当が認められる「分配可能額」ということになります。資本剰余金から資本準備金を差し引いた金額は「その他資本剰余金」、利益剰余金から利益準備金を差し引いた金額は「その他利益剰余金」と呼ばれます。すなわち、概ね、「分配可能額=その他資本剰余金+その他利益剰余金」ということになります。これを図解すれば、下記のとおりです。

 厳密には、後述する「難解な分配可能額の計算」および『分配可能額を「増やす」方法』の表にあるように自己株式等の調整計算が必要になりますが、説明を分かりやすくするため、ここではあえて簡略化しています。

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純資産と分配可能額の関係を整理すると、概ね「会社の純資産(資産-負債)-債権者保護の観点から会社に保全されるべき金額」により算出される金額が、分配可能額ということになります。

資本剰余金からの配当が株主に評価されるとは限らず

法的には資本剰余金と利益剰余金のどちらから配当すべきといった順番は規定されておらず、どちらから配当しても構いません。では、経営の観点からは、資本剰余金と利益剰余金、どちらから配当を行うべきでしょうか。

一般的には・・・

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1事業年度中に何回配当できる?

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難解な分配可能額の計算

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分配可能額を「増やす」方法

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