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【特集】ISSB公開草案「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」の開示フレームワーク(前編)

はじめに

周知のとおり、IFRS財団は昨年(2021年)11月、資本市場向けのサステナビリティ開示の包括的なグローバル・ベースラインを開発するため、「国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)」を設立したことをCOP26の場で発表、2022年3月には早くも2つの公開草案を公表している。1つは、全般的なサステナビリティ関連開示の要求事項を定めたもの、もう1つは、気候関連開示の要求事項を定めたものだ。

COP26 : 英国グラスゴーで2021年11月1日~12日に開催された「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」のこと。COP26では、「パリ協定」と「気候変動に関する国際連合枠組条約」の目標達成に向けた行動を加速させるため、締約国が一堂に会して議論する。COPとは「Conference Of the Parties」の略で「コップ」と読む。「Parties」とは条約を結んだ締約国の集まりのことである。

ISSBの基準開発は我が国のサステナビリティ開示基準の開発に重要な影響を与えるため、その動向を注視する必要がある。本稿では、上記のうち前者、具体的にはサステナビリティ開示基準の共通の表示基準となる公開草案「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」(IFRS S1基準(以下、S1基準案))の開示フレームワークのポイントを解説する。

サステナビリティ関連財務情報 : 企業価値に影響を与える持続可能性に関連するリスクと機会についての洞察を与え、一般目的の財務報告の利用者が、企業のビジネスモデルとそのモデルを維持・発展させるための戦略が依存する資源と関係を評価するための十分な基礎を提供するための情報。

(1)サステナビリティ関連財務情報と財務諸表との関係(会員限定)

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