顧客との接点となる「チャネル」には、店舗、カタログ、テレビ通販、ダイレクトメールといった従来型のものから、インターネット通販サイト、SNSなどインターネットを利用したものまで様々なものがある。オムニチャネルとは、これらのすべてのチャネルを連携させることで、あらゆるチャネルで顧客との接点を持とうというマーケティング戦略のこと。オムニには「すべて」「あらゆる」といった意味がある。
オムニチャネルと混同されやすい言葉に「マルチチャネル」があるが、マルチチャネルは単にチャネルを増やすことであり、各チャネルの連携は必ずしも念頭に置いていないという点で、オムニチャネルとは異なる。各チャネルが連携していないマルチチャネルでは、例えば店舗部門とインターネット通販部門が完全に分離しており(いわゆる“縦割り”)、ともすればライバル関係にある。店舗部門の人間にとっては、インターネット通販サイトの売上が伸びれば「店舗の売上を奪われる」といった意識が働くからである。
これに対しオムニチャネルでは、・・・
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