2022/04/12 WEBセミナー「コーポレートガバナンス・コードが求める気候変動開示への対応」配信開始!

新型コロナウイルス禍において会員の皆様に必要な情報をいち早くお届けするべく、2022年4月12日(火)より下記のWEBセミナーの配信を開始いたしました。

テーマ 講 師
~TCFD開示の四要素、シナリオ分析、CO2排出量の計算ロジック、
CDPからの回答要請への対応まで~
コーポレートガバナンス・コードが求める気候変動開示への対応
ブルードットグリーン株式会社
取締役社長 CEO
八林 公平(やつばやし こうへい)様

■WEBセミナーの詳細

セミナー
の内容
周知のとおり、コーポレートガバナンス・コード補充原則3-1③はプライム市場上場会社に対し、2022年4月4日の新市場区分移行後に開催される最初の株主総会終了後までに「TCFDまたは同等の枠組みに基づく開示」を求めています。TOPIX100構成企業など超大手企業では既に対応が進む一方、どのように対応すべきか頭を悩ませている企業も多いのではないかと思います。
本セミナーでは、TCFD、CDPを含むサステナブル開示コンサルティングのリーディングカンパニーであるブルードットグリーン株式会社の取締役社長 CEO八林 公平様に、TCFD開示の四要素である「ガバナンス」「戦略」「リスク管理プロセス」「指標と目標」開示の概要および重要ポイント、実務上難しいとされるシナリオ分析、さらに、CO2排出量(Scope1、2、3の排出量)の計算ロジック、算定にあたっての基礎数値の収集などについて、事例を交えながら解説していただきます。
また、TCFDとも整合する気候変動情報開示枠組みのデファクトスタンダードであるCDPからプライム市場上場予定会社に対し届いている回答要請への対応、回答のポイントについてもお話しいただきます。
講師の
ご紹介
八林 公平(やつばやし こうへい)様
ブルードットグリーン株式会社 取締役社長 CEO。
国際基督教大学卒業後、2006年環境省入省。カーボン・オフセットやJ-VER制度の設計等に従事。2010年に北海道下川町役場へ転職。環境未来都市、SDGs未来都市など地域政策形成とモデル事業を複数手掛ける。2018年より一般社団法人集落自立化支援センター代表理事。主に小規模自治体の環境エネルギーに関する事業サポートを展開。北海道地域経営塾塾長として人材育成にも注力。2020年よりブルードットグリーン株式会社取締役社長。国内外のカーボンクレジットや再エネ証書の登録認証から活用までの支援、CDPスコアリングパートナーとしてサステナブル経営にかかる情報開示コンサルティングを柱に事業展開。

会員の方は下記URLよりWEBセミナーを視聴いただくことができます。
■会員向けURL(ログインが必要です)
/member/webseminar-webseminar-l/62213/

非会員の方は下記URLよりWEBセミナーの視聴をお申込みいただけます。
■非会員向けURL(グーグルフォームが立ち上がります)
https://forms.gle/vxk68Gc8K3TiVNRC9

<収録月>
2022年4月

<収録時間>
60分

<視聴環境>
ブラウザー上で視聴できます。インターネットエクスプローラー、エッジで再生できない場合は、ChromeまたはFirefoxなど他のブラウザーをお試しください。また、インターネットに接続する際にプライベートネットワークやプロキシサーバーを経由している場合やファイアーウォールのセキュリティレベルが高い場合には、サンプル動画が再生されない可能性があります。
万が一、こちらのサンプル動画が再生されない場合、端末を管理するシステム管理者にお問い合わせください。

2022/04/12 四半期報告書の廃止が事実上決定

昨日のニュース「四半期開示のあり方、4月18日のディスクロージャーワーキング・グループで方向性」でお伝えしたとおり、・・・

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2022/04/12 四半期報告書の廃止が事実上決定(会員限定)

昨日のニュース「四半期開示のあり方、4月18日のディスクロージャーワーキング・グループで方向性」でお伝えしたとおり、来週4月18日に開催される金融庁・金融審議会のディスクロージャーワーキング・グループで四半期報告書の廃止が打ち出される方向となっているが、それに先立ち、本日(2022年4月12日)開催された政府の「新しい資本主義実現会議」の第5回会合で、鈴木金融担当大臣が「法令上の四半期報告を廃止」し、「取引所の四半期決算短信に一本化」するとの方針を明らかにした。これにより、四半期報告書の廃止が事実上決まった。

本日の会合に鈴木金融担当大臣が提出した資料「コロナ後に向けた経済システムの再構築- 新しい資本主義による持続的成長の実現に向けて -」の2ページには下記の記述がある。

法令上の四半期報告を廃止し、取引所の四半期決算短信に「一本化」 〔今春とりまとめ〕
(その位置づけなどは、四半期以外のタイムリーな開示のあり方と併せて、年内に検討

これらの記述からは、四半期報告制度は消滅し、「四半期開示=四半期決算短信」となることが分かる。「四半期以外のタイムリーな開示のあり方」という言い回しからは、昨日のニュースでお伝えした半期報告制度などが検討課題となっていることがうかがえる。

また、「年内に検討」という記述からは、これも昨日のニュースでお伝えした「2023年の通常国会で金融商品取引法を改正→2024年3月期に係る四半期から適用」というスケジュールを前提にしていることが示唆される。

通常国会 : 毎年1月中に召集される定例の国会のこと。会期は150日間が原則とされている。

そして、仮に実現した場合に経営陣の頭を悩ませることになるのが、四半期決算短信の任意化だろう。四半期開示自体を完全にやめれば、「投資家に対する情報開示の後退」との批判が出ることは容易に想定される。決して少なくない企業が抱いている「四半期開示をやめたい」という“本音”と、投資家側のニーズの狭間で、難しい経営判断を迫られることになりそうだ。

2022/04/11 四半期開示のあり方、4月18日のディスクロージャーワーキング・グループで方向性

来週4月18日に開催される金融庁・金融審議会のディスクロージャーワーキング・グループでは四半期開示がテーマになるが、そこでいよいよ・・・

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2022/04/11 四半期開示のあり方、4月18日のディスクロージャーワーキング・グループで方向性(会員限定)

来週4月18日に開催される金融庁・金融審議会のディスクロージャーワーキング・グループでは四半期開示がテーマになるが、そこでいよいよ四半期報告書の廃止が打ち出される方向であることが当フォーラムの取材で分かった(四半期開示の動向については、2022年3月29日のニュース「四半期報告書がなくなった場合に予想される変化」、2022年3月8日のニュース「続報・四半期報告書の行方」参照)。

具体的には、金融商品取引法上の四半期報告書を廃止し、四半期開示を東証の四半期決算短信に“一本化”する。2023年の通常国会で金融商品取引法を改正し、2024年3月期に係る四半期から適用されることとなる見込みだ。

通常国会 : 毎年1月中に召集される定例の国会のこと。会期は150日間が原則とされている。

また、四半期短信のあり方についても、「任意化」を含めて今後議論される。四半期決算短信における開示内容も今後のテーマとなる。その一つとして、「リスク情報」の開示の強化が議論される可能性が浮上している。これは、例えばコロナやウクライナの関連では必ずしも十分な開示がされているわけではないことを踏まえたもの。

四半期開示の見直しに伴うもう一つの注目論点が、半期報告書および中間監査の“復活”だ。半期報告書は、2006年の証券取引法改正により四半期報告制度が創設されたことに伴い、上場会社においては第2四半期報告書に置き換わったという経緯がある。ただし、金融機関やファンド、非上場会社であっても大規模な株主の募集を行っている会社や独立行政法人、NHKなどはいまだに半期報告書を作成し中間監査を受けなければならない(上場している金融機関の場合、中間(連結)財務諸表を掲載した第2四半期報告書を作成し中間監査を受けている)。こうした中、四半期報告書の廃止に伴い上場会社が期中に一度も監査を受けなくてよいのかとの指摘がある。

大規模な株主の募集を行っている会社 : 6か月で通算50名以上の勧誘、1年で通算1億円以上の売り出しや募集を行う会社や、所有者数1000人以上の株券や優先出資証券、総出資総額1億円以上で所有者数500人以上のみなし有価証券の発行会社などが該当する。

仮に半期報告書が復活した場合、現在の四半期報告書と同様に監査法人の「レビュー」を受けることになるのか、あるいは「中間監査」を受けることになるのかという論点もある。周知のとおり、レビューと監査では、会計処理や会計方針が適切かどうかを検証するための手続きが異なり、レビューの方が軽いものとなっている。したがって、レビューは監査に比べ手間も少なく、要する時間も短いが、その分、監査よりも会計監査人による「保証」の水準が低い。上記のような非上場会社が半期報告書について監査を受けている中、上場会社の半期報告書をレビューで済ませてよいのか、という問題提起が予想される。

いずれにせよ、1Q(第1四半期)と3Q(第3四半期)の四半期報告書が廃止されることが確実な情勢となっており、企業側の負担、さらには経理部門の働き方も大きく変わることになりそうだ。

2022/04/08 ESG評価機関等に行動規範の策定検討

ESGの評価機関・データ提供機関に対する企業側の不満の声が高まっている。

本来、投資は自己の資金を中長期的に極大化する対象(ここでは日本株)に対して行われる。近年、その投資において、社会的インパクトやESGといった要素の考慮が求められるようになった理由は、① 大元の資金の出し手に、中央銀行や年金基金など公的な色彩の強い機関が多くなった、② ①から資金を預かって運用する担い手(運用機関)が、投資先について「説明のつく理由」(ESGに優れた企業に投資し、成果を上げていること等)を求められている、③ 社会的インパクトのある事業やESGに優れた経営をしている企業の方がリスクに強くサステナブルであり、また、サステナブルな市場で「機会」を獲得しやすく成長性がある、といったことが挙げられる。

特に②の説明は、資金の出し手にとってその原資は国民一人一人であったりするため重要になるが、運用する資金が巨額であるがゆえ、その運用は運用機関に委ねざるを得ない。一方、運用機関には多数の顧客から莫大な資金が集まり、投資先も膨大になる結果、必然的に投資先の選定は投資顧問業に任せ、ESGの評価はESG評価機関やESGデータ提供機関を頼っている。また、投資先企業の株主総会議案の議決権行使においては、議決権行使助言機関の助言が大きな影響力を持つことは周知の通りだ。

こうした中、企業側からは、・・・

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2022/04/08 ESG評価機関等に行動規範の策定検討(会員限定)

ESGの評価機関・データ提供機関に対する企業側の不満の声が高まっている。

本来、投資は自己の資金を中長期的に極大化する対象(ここでは日本株)に対して行われる。近年、その投資において、社会的インパクトやESGといった要素の考慮が求められるようになった理由は、① 大元の資金の出し手に、中央銀行や年金基金など公的な色彩の強い機関が多くなった、② ①から資金を預かって運用する担い手(運用機関)が、投資先について「説明のつく理由」(ESGに優れた企業に投資し、成果を上げていること等)を求められている、③ 社会的インパクトのある事業やESGに優れた経営をしている企業の方がリスクに強くサステナブルであり、また、サステナブルな市場で「機会」を獲得しやすく成長性がある、といったことが挙げられる。

特に②の説明は、資金の出し手にとってその原資は国民一人一人であったりするため重要になるが、運用する資金が巨額であるがゆえ、その運用は運用機関に委ねざるを得ない。一方、運用機関には多数の顧客から莫大な資金が集まり、投資先も膨大になる結果、必然的に投資先の選定は投資顧問業に任せ、ESGの評価はESG評価機関やESGデータ提供機関を頼っている。また、投資先企業の株主総会議案の議決権行使においては、議決権行使助言機関の助言が大きな影響力を持つことは周知の通りだ。

こうした中、企業側からは、資金の出し手に自社のことをレポートしているESG評価機関やESGデータ提供機関、あるいは議決権行使助言機関がどのような根拠に基づきどのような情報を提供しているのか、懸念する声が上がっている。また、「評価の理由を教えて欲しい」「企業の側の説明を聞いて欲しい」といった要望、さらにはESG評価機関・ESGデータ提供機関に対し、「自社のESGへの努力も十分に知らないまま勝手にランキングを付けて、その情報を売っているとすれば不愉快きわまりない」といった厳しい指摘も聞かれる。

確かに、評価される側の企業としては、評価機関・データ提供機関には公平性・客観性を求めたくなるのは当然だろう。また、ある評価機関から「対話の門戸は開かれており、議論した結果は評価に反映します」と言われた企業は、「数千の株式銘柄、数万の債券銘柄がある中で、各国の拠点に少数の職員しか配置していない評価機関・データ提供機関と、どれほど充実した対話ができるのか甚だ心許ない」と本音を打ち明ける。

昨年(2021年)11月、世界各国・地域の証券監督当局や証券取引所等から構成される投資家保護などを目的とした国際的な機関であるIOSCO(証券監督者国際機構)が出したESG格付けおよびデータ提供者に関する調査結果と規制当局に対する提言(資産運用におけるサステナビリティに関連した実務、方針、手続及び開示に関する提言)を受けて、現在、金融庁では「ESG評価・データ提供機関等に係る専門分科会」を設け、ESG評価・データ提供機関について、期待される行動規範等について検討を重ねている。同分科会では、「評価やデータが信頼ある形で利用されるエコシステムの構築に向け、評価手法の透明性や比較可能性、評価の独立性・客観性に係るガバナンスの確保など、ESG評価機関・データ提供機関に期待される行動規範等を策定する」と志は高いが、その対象は、マネーが溢れる市場の中で、上記のとおりヒューマンリソースの観点から如何ともし難い構造の中にある評価機関・データ提供機関である。

「対話を重視し、エンゲージメントに基づく評価をする」という機関を理想とするのであれば、評価機関・データ提供機関には、対話を行うのに十分な体制の整備を求めるべきであろうし、仮に「公表データのみで客観的・公平に評価している」ことが是とされるのであれば、中途半端に企業にかかわらないアームズ・レングスに重きを置いた規範が必要となろう。どのような機関が「良い機関」と言えるのか、また、「良い」かどうかの評価を誰が、どうやってするのか、分科会における議論の行方が注目される。

アームズ・レングス : 互いに相手を支配ないし利用しないことについて合意している状態を指す。元来は「誰に対しても同じ腕の長さの距離を置く」という意味。

2022/04/07 コロナ開示のNG事例と改善策

蔓延防止法の適用が全国的に解除され、コロナ禍は落ち着きを見せつつあるとはいえ、上海ではロックダウンが実施され、英国では先月(3月)新規感染者が1週間で100万人増加、日本では4回目のワクチンの準備が進むなど、いまだ先行きの不透明感は拭えない状況にある。上場会社の経営陣は当面はコロナ禍の継続を想定した事業運営を強いられることになる。ましてや、2022年3月決算期をはじめコロナ禍の真っ只中にあった事業年度については、投資家に対しコロナ禍の影響等を十分に開示する必要がある。

しかし、コロナ禍が本格化して以降の各社の有価証券報告書を確認すると、取締役会や経営会議において議論されたであろうコロナ禍における経営環境、経営方針、経営リスク等の内容の開示が不十分な事例が見受けられる。以下の4つの開示項目について、NGの開示事例と改善策を見てみよう。・・・

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2022/04/07 コロナ開示のNG事例と改善策(会員限定)

蔓延防止法の適用が全国的に解除され、コロナ禍は落ち着きを見せつつあるとはいえ、上海ではロックダウンが実施され、英国では先月(3月)新規感染者が1週間で100万人増加、日本では4回目のワクチンの準備が進むなど、いまだ先行きの不透明感は拭えない状況にある。上場会社の経営陣は当面はコロナ禍の継続を想定した事業運営を強いられることになる。ましてや、2022年3月決算期をはじめコロナ禍の真っ只中にあった事業年度については、投資家に対しコロナ禍の影響等を十分に開示する必要がある。

しかし、コロナ禍が本格化して以降の各社の有価証券報告書を確認すると、取締役会や経営会議において議論されたであろうコロナ禍における経営環境、経営方針、経営リスク等の内容の開示が不十分な事例が見受けられる。以下の4つの開示項目について、NGの開示事例と改善策を見てみよう。
(1)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
(2)事業等のリスク
(3)経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(4)会計上の見積りの開示に関する会計基準に基づく注記

会計上の見積り : 繰延税金資産の回収可能性の判断、減損会計における将来キャッシュ・フローの見積りなど、財務諸表を作成するにあたって必要になる様々な見積りのこと。

(1)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
<NG開示事例>
1.【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1)経営方針・経営戦略等
当社グループは、主にA事業及びB事業を営んでいます。当連結会計年度において新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、当社グループ全体で顧客の需要の減少がありました。(中略)当社グループの経営戦略は、前年度から変更ありません。

<問題点>
① 通常、コロナ禍の影響はセグメント(事業、地域等)によって異なるが、セグメントごとの情報開示がない。
② 経営方針・経営戦略等の見直しに関する判断についての情報開示がない。

<改善策>
① A事業とB事業それぞれに対するコロナ禍の影響やそれを踏まえた経営戦略等を記載する。
② コロナ禍の影響を踏まえ経営方針や経営戦略等を見直した場合はもちろんのこと、見直す必要がないと判断した場合でも、その判断に至った理由や背景などを記載する。

(2)事業等のリスク
<NG開示事例>
2.【事業等のリスク】
(1)自然災害等
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が想定以上に長期化した場合、需要の減少等により当社グループの業績に悪影響があります。

<問題点>
① 業績への影響のみの記載にとどまっている。
② リスクの内容に関する情報開示がない。
③ リスクへの対応策についての情報開示がない。

<改善策>
① 業績への影響だけでなく、例えば従業員の働き方やサプライチェーンへの影響といった事業活動に与える影響について取締役会や経営会議等で議論した内容を記載する。
② リスクが顕在化する可能性の程度や時期、リスクが顕在化した場合に経営成績等に与える影響額といったリスクの内容を具体的に記載する。
③ リスクの対応策として、例えばテレワークの導入に関する取締役会や経営会議等における議論の内容を具体的に記載する。

(3)経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
<NG開示事例>
3.【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績
当社グループの当連結会計年度の売上高はXXX百万円であり、主に新型コロナウイルス感染症の影響により、前連結会計年度よりXXX百万円の減収となりました。A分野の当連結会計年度の売上高はXXX百万円であり、前連結会計年度よりXXX百万円の減収となりました。主にA分野における販売数量の減少によるものです。B分野の・・・

<問題点>
セグメント別の分析など具体的な説明が不足している。

<改善策>
例えばセグメント(事業や地域)ごとの影響、生産・販売に対する影響など、情報を適切に区分したうえで具体的に記載する。

(4)会計上の見積りの開示に関する会計基準に基づく注記
<NG開示事例~繰延税金資産~>
(重要な会計上の見積り)
・繰延税金資産の回収可能性
(1)当期の連結財務諸表に計上した金額
繰延税金資産 XXX百万円

(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
繰延税金資産は、将来の事業計画を基礎とした課税所得の見積りによっています。将来の事業計画において、将来の新型コロナウイルス感染症の影響に関する経営者の見積りを反映しています。新型コロナウイルス感染症の流行が想定以上に長期化し、当社の業績に悪影響が生じた場合、翌連結会計年度において、繰延税金資産の取り崩しが生じるリスクがあります。

<問題点>
将来の事業計画にコロナ禍の影響に関する経営者の見積りを反映している旨の記載はあるものの、具体的にどのような仮定を置いているのか一切言及がない。

<改善策>
例えばコロナ禍の収束時期など、どのような仮定を置いているのかを具体的に記載する。

<NG開示事例~減損~>
(重要な会計上の見積り)
固定資産の減損
(1)当期の連結財務諸表に計上した金額
固定資産の残高 (全社) XXX百万円

(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループでは、主として事業の単位で、減損の兆候を判定し、資産グループに減損の兆候が存在する場合には、当該資産の将来キャッシュ・フローの見積りに基づき、減損の要否の判定を実施しています。当連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症の影響を事業計画に反映した結果、ABC事業に係る資産グループについて、XXX百万円の減損損失を計上しました。翌連結会計年度において、当社グループが想定した以上に新型コロナウイルス感染症の悪影響が生じた場合には、翌連結会計年度において、ABC事業に係る資産グループについて、追加の減損損失が生じる可能性があります。

減損 : 固定資産の時価や収益性が著しく低下している場合に、固定資産の簿価を時価まで減額する処理のこと。

<問題点>
特定の事業の固定資産に関する追加の減損リスクを記載しているにもかかわらず、「全社ベース」での固定資産の残高のみが開示されている。また、項目名についても、特定の事業(ABC事業)に関する固定資産の減損であることが明確ではない。

<改善策>
全社ベースではなく、特定の事業(ABC事業)の固定資産の残高を開示する。また、項目名は「ABC事業に係る固定資産の減損」など明確化する。

以上、5つのNG開示事例を紹介したが、コロナ禍の影響に関する開示内容は、有価証券報告書の非財務情報と財務情報の両方にまたがるのが通常となっている。したがって、両者間で矛盾が生じないよう、首尾一貫した開示にも注意を払いたいところだ。

2022/04/06 日本企業向けの「ダイバーシティ基準」の将来

既報のとおり、議決権行使助言会社のISSは2023年2月からジェンダー・ダイバーシティ基準を導入し、株主総会後の取締役会に女性取締役が1人もいない場合には、経営トップである取締役(社長、会長)の選任議案に対して反対を推奨する(2021年12月20日のニュース「ISSが2022年版ポリシーの改定内容を公表、バーチャルオンリー総会を可能とする定款変更議案で反対推奨を受けない方法が判明」参照)。グラスルイスは既に女性役員(監査役、執行役を含む)が不在の場合、会長(会長職がない場合は社長)もしくは指名委員会委員長の選任議案に反対推奨する基準を運用しているが、2023年2月以降はプライム市場上場会社に対し、女性取締役比率「10%」を求める(12月24日のニュース「グラスルイスが2022年版ポリシーの改定内容を公表、ジェンダー・ダイバーシティに高い要求水準を設定」参照)。

ISSの基準新設およびグラスルイスの基準変更は、ジェンダー・ダイバーシティを求めるグローバルな潮流に沿ったものであり、今後も「複数化」や「比率引き上げ」など一層の厳格化が図られることが予想される。その時期や程度をイメージするうえでは、両助言会社の海外先進国向けポリシーを確認することが有用だ。下表は両助言会社がそれぞれ海外で運用(一部は今後導入)しているジェンダー・ダイバーシティ基準である。下表に該当する場合、指名委員会委員長などの選任議案に反対推奨することになる。・・・

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