2020/01/31 2020年1月度チェックテスト第3問解答画面(正解)

正解です。
経済産業省が昨年(2019年)12月24日に公表した「ESG投資に関する運用機関向けアンケート調査」によると、ESGに関連するイニシアティブ等の中で、機関投資家が最も重視しているのはPRI(責任投資原則)で、次いでTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)、SDGs(持続可能な開発目標)との結果になりました。世界で2,000を超える機関が署名し、署名なしではESG投資家を名乗ることが難しくなっているPRIがトップとなったことに意外感はないものの、TCFDがSDGsを抑えて第2位となったことはやや驚きをもって受け止められているようです(問題文は誤りです)。

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2020年1月15日 機関投資家がTCFDを重視せざるを得ない事情(会員限定)

2020/01/31 2020年1月度チェックテスト第2問解答画面(不正解)

不正解です。
金型の所有権を部品製造の発注側が所有する場合、量産が終了した後も部品製造の受注側が金型を保管するのであれば、保管コストは当該金型の所有権を有する「発注側」が負担すべきです(問題文は正しいです)。

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2020年1月10日 「型」の保管料を発注側が負担すべき類型と廃棄時期の目安(会員限定)

2020/01/31 2020年1月度チェックテスト第2問解答画面(正解)

正解です。
金型の所有権を部品製造の発注側が所有する場合、量産が終了した後も部品製造の受注側が金型を保管するのであれば、保管コストは当該金型の所有権を有する「発注側」が負担すべきです(問題文は正しいです)。

こちらの記事で再確認!
2020年1月10日 「型」の保管料を発注側が負担すべき類型と廃棄時期の目安(会員限定)

2020/01/31 2020年1月度チェックテスト第1問解答画面(不正解)

不正解です。
2019年2月26日に施行された「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」により、上場企業は2019年3月期以降の有価証券報告書から、政策保有株式の個別銘柄の保有の適否に関する検証内容を記載することが求められるようになりましたが、日本シェアホルダーサービス株式会社の調査によると、TOPIX100構成企業である3月決算の監査役会設置会社(57社)のうち何らかの検証内容を記載している企業は3割にとどまっていることが分かりました(問題文は正しいです)。

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2020年1月8日 【特集】改正開示府令の有報記載分析(役員報酬、政策保有株式)(会員限定)

2020/01/31 2020年1月度チェックテスト第1問解答画面(正解)

正解です。
2019年2月26日に施行された「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」により、上場企業は2019年3月期以降の有価証券報告書から、政策保有株式の個別銘柄の保有の適否に関する検証内容を記載することが求められるようになりましたが、日本シェアホルダーサービス株式会社の調査によると、TOPIX100構成企業である3月決算の監査役会設置会社(57社)のうち何らかの検証内容を記載している企業は3割にとどまっていることが分かりました(問題文は正しいです)。

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2020年1月8日 【特集】改正開示府令の有報記載分析(役員報酬、政策保有株式)(会員限定)

2020/01/30 【失敗学第68回】平和不動産の事例(会員限定)

概要

「取引所の大屋」として東京証券取引所をはじめ大阪、名古屋、福岡の各証券取引所の建物を保有していることで有名な平和不動産(東京証券取引所市場第一部)で、従業員が取引先からキックバックを受領していた。また内装工事費の不正流用も行われていた。

経緯

平和不動産が2019年12月13日に社内調査委員会の調査報告書や再発防止策を公表するまでの経緯は次のとおり。

2019年
8月:平和不動産は、税務調査の過程において、従業員がキックバックを受けている疑義を認識する。
10月:平和不動産は、匿名の内部通報により、従業員が内装工事費を流用している不正(以下、キックバックとあわせて本件不正行為という)が行われていたことを認識する。
10月11日:平和不動産は、本件不正行為を調査するため、社内調査委員会を設置する。
11月14日:平和不動産は、当初の想定よりも調査範囲が拡大したことから四半期報告書の当初期限(2019年11月14日)内の提出を断念し、関東財務局長に対して「四半期報告書の提出期限に係る承認申請書」を提出して同日付でその承認を受ける。
12月13日:平和不動産は、社内調査委員会の調査報告書再発防止策を公表する。

内容・原因・改善策

平和不動産が公表した2019年12月13日付の社内調査委員会の調査報告書によると、本件不正行為の原因、再発防止策は次のとおりとされている。

従業員による取引先からのキックバック、内装工事費の流用
内容 平和不動産の不動産ソリューション部の従業員3人が、会社に無断で自らが全部または一部を出資する会社(以下、個人会社)を持ち、実質的に経営(無許可での二重就業として同社の就業規則に違反)しており、平和不動産が関係する不動産取引に関して、仲介業者等から報酬(キックバック)を当該個人会社に振り込ませていた(同社従業員の地位を利用した利得の種々等の禁止を定める同社の就業規則に違反)。また、キックバックをほう助する従業員もいた。

キックバックは、以下の2類型に分類される。

手数料過大支払い 平和不動産が当事者となる不動産の売買取引において、平和不動産が仲介手数料等を支払った仲介業者等から、従業員の個人会社がアドバイザリー報酬等の名目で報酬を受領するというもの。平和不動産はその分だけ高い仲介手数料を支払っていたと評価できる。
収益機会盗用 本来は平和不動産が仲介業務等を提供する機会のあった不動産の売買取引において、平和不動産の代わりに従業員の個人会社が当該仲介業務等を提供することで、個人会社が仲介業者等からアドバイザリー報酬等の名目で報酬を受領していた。平和不動産からすると、本来は平和不動産の売上になるはずであったところ、従業員の個人会社に横取りされた(逸失利益となった)と評価できる。

また、会社(平和不動産)に無断で飲食店を営む従業員が、会社が利用した改装業者に当該飲食店の改装も指示し、その支払いを会社に付け替えていた(従業員は個人会社で営む飲食店の改装費を安く収めることができ、その分だけ平和不動産は割高な改装費を負担する結果となった)。

原因 ロイヤリティの低下
従業員A(不動産ソリューション部の上席部長)は、本件不正行為とは別に問題となる行為があったため会社からけん責処分を受けており、会社へのロイヤリティが低下していた。また、会社の利益への貢献度合いに比して自身の処遇は見合っていないと感じていた。

金銭的利得目的
従業員Aは独立のための資金や個人会社で運営する飲食店のための資金を得る必要があった。また、従業員BおよびCはキックバックにより得た資金を自らの遊興費に充てていた。

自己正当化
従業員Aは将来的に独立を考えており、また内規に違反して個人会社により飲食店も経営していた。そのための資金が必要であった。
従業員A以外の従業員(BやC)は、上長が主導している行為であるから自身が行っても許されるという意識のもと、キックバックを正当化していた。
従業員Dは、上長であるA氏への恐怖心(A氏に嫌われると物件を担当させてもらえなくなったり、異動させられたりする恐れがある)からA氏に追従せざるを得ないと考え、キックバックの手助けをしていた。

機会
平和不動産の不動産ソリューション部は、従業員が個人ごとに築いた人脈を生かして不動産の売買・仲介を行うスタイルであったことから、業務の“たこつぼ化”(属人化)が生じており、同一部署内の他の従業員または他の部署から業務に対する監視が困難な状況であった。それを防ぐために、複数担当制を採用していたものの、実際には形骸化していた。仲介業者等の起用・監視に関する明確なルールが存在しなかった。さらに、不動産ソリューション部では上長からの監視・監督が十分ではなく、社内決裁プロセスも形骸化していた。そのような事情があり、同部では従業員Aに実質的な権限が集中していた。

内部通報制度の不浸透
平和不動産では、内部通報制度を導入し、外部の弁護士に委託した外部窓口も設けていたが、内部通報制度の利用頻度は少なく、過去5年間で1件のみであった。

再発防止策 トップによるメッセージの発信
トップ自らが「不正を行う者はいかに業績に貢献しようとも許されない」というメッセージを継続的に発出し、フォローも行う。

コンプライアンス意識の向上と徹底
就業規則の遵守の確約(二重就業を行っていないことの確約書の取得)と従業員の意識改革のためのコンプライアンス研修

管理体制の強化
取引先の複数担当化の徹底、人事ローテーション、営業情報の登録の義務化(抱え込み防止)、仲介業者の選定や工事発注の際のルールの明確化、再委託先の管理方法の見直し(委託先以降の商流の管理の徹底による牽制力向上)

内部通報制度の周知
内部通報制度の周知、従業員から信頼を得るために取りうる施策の検討(匿名性の確保、通報者の不利益取扱い防止措置等)

不正行為に対する厳格な対応
車内規律維持のため、厳格に対応。場合によっては厳しい法的責任の追及。経営責任の明確化。

<この失敗から学ぶべきこと>

平和不動産は、1947年に日本証券取引所(全国11か所の株式取引所を統合して1943年に設立された半官半民の営団組織の取引所)が解散されるにあたり、同所が東京、大阪、名古屋その他に所有する証券取引所等の施設を、新たに設立される会員組織の証券取引所および証券業者等に賃貸することを目的として、これらの財産を現物出資して設立された会社です。安定的な収益基盤を背景に不動産ビジネスを展開しており、業績も好調で手堅く利益を計上していました。それだけに内部管理に緩みが生じてしまい、今回の不正を許してしまった可能性もあります。業績が好調なときだからこそ、内部管理体制に緩みが生じないよう注意しなければなりません。

平和不動産で用いられたキックバック不正は、見つかりづらい不正の典型です。なぜなら資金が会社を経由しない不正のため、経理や内部監査では捕捉できないからです。それだけに発覚の端緒は税務調査が多いのが特徴です。抜本的な対策はなく、人事ローテーション、複数担当制、外注先選定のルール化、相見積もりの徹底などによりキックバックが起きにくい態勢を構築するしかありません。

平和不動産内には従業員Aが就業規則違反を行っている可能性を認識していた従業員はいたものの、通報者が特定されるリスクを恐れて、内部通報制度の利用には至りませんでした。信頼される内部通報制度作りが不正防止の第一歩と言えます。

2020/01/29 「住宅手当」のあり方、3つの選択肢

2020年(中小企業は2021年)4月1日からは、「同一労働同一賃金」の名の下、正規労働者(正社員)と非正規労働者(有期雇用社員、パートタイマー、派遣社員等)の間の不合理な待遇格差を設けることが禁止されるが、この同一労働同一賃金の実現に向け、日本企業に長年根付いて来た「住宅手当」のあり方が問われている。

厚生労働省は、2018年12月『同一労働同一賃金ガイドライン(厚生労働省告示第430号)』により、正社員にのみ支給される各種手当についてその待遇差が問題となるか否か、具体例を挙げて解説しているものの、この指針では、「住宅手当」などいくつかの手当については具体例が示されず、「労使で議論していくことが望まれる」と記載するにとどめている。企業からすれば、「自社の業態や労使慣行等を踏まえて自ら考えよ」という“宿題”を負わされたような格好となっている。

そこで本稿では、手当の代表格である「住宅手当」について、その存廃を含めた対応策を検討する。企業の選択肢としては以下の3つが考えられる。・・・

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2020/01/29 「住宅手当」のあり方、3つの選択肢(会員限定)

2020年(中小企業は2021年)4月1日からは、「同一労働同一賃金」の名の下、正規労働者(正社員)と非正規労働者(有期雇用社員、パートタイマー、派遣社員等)の間の不合理な待遇格差を設けることが禁止されるが、この同一労働同一賃金の実現に向け、日本企業に長年根付いて来た「住宅手当」のあり方が問われている。

厚生労働省は、2018年12月『同一労働同一賃金ガイドライン(厚生労働省告示第430号)』により、正社員にのみ支給される各種手当についてその待遇差が問題となるか否か、具体例を挙げて解説しているものの、この指針では、「住宅手当」などいくつかの手当については具体例が示されず、「労使で議論していくことが望まれる」と記載するにとどめている。企業からすれば、「自社の業態や労使慣行等を踏まえて自ら考えよ」という“宿題”を負わされたような格好となっている。

そこで本稿では、手当の代表格である「住宅手当」について、その存廃を含めた対応策を検討する。企業の選択肢としては以下の3つが考えられる。

【選択肢A】 廃止する
そもそも住宅手当は従業員間に不公平感が生まれやすい制度であるため(例えば居住エリアによって家賃が異なる、実家住まいの人はもらえない、ルームシェアや事実婚などライフスタイルの変化に対応した支給基準の設定が難しいなど)、これを機に廃止してしまうのも一案と言える。ただ、これは明らかな「労働条件の不利益変更」にあたることから、労働契約法に則った手順(まず現在の支給対象者に個別に同意を取り(労働契約法8条)、その後、就業規則の変更により労働条件を変更する(労働契約法11条))を踏まなければならず、また、不支給となる者には当面「調整手当」等の名目で一定額を支給するなど、激変緩和措置を講じる必要もあろう。

【選択肢B】 非正規労働者にも支給する
年齢や出勤日数などの支給要件を設けている住宅手当であれば、要件に合致する非正規労働者にも支給しなければならない(高松高判R1.7.8)。支給要件を設けていない、いわゆる「第2基本給」的な意味合いなら、なおさら支給が求められる。会社にとっては当然コストアップとなる。

【選択肢C】 正社員にのみ支給する(従来通り)
住宅手当が、例えば転居を伴う配転が予定されている正社員に対し、住宅費用を補助する趣旨で支給されるものであるなら、非正規労働者には支給しないという運用が可能な場合もある(最二判H30.6.1「ハマキョウレックス事件」 2019年1月17日のニュース「70歳までの継続雇用義務付けと同一労働同一賃金の関係」参照)。一方、転居を伴う配転が予定されていない社員にも支給しされている場合にはその前提が崩れることになり、非正規労働者には支給しないという理屈が通らない可能性が出て来る。

住宅手当に限ったことではないが、手当の支給を見直す際に検討しなければならない視点は2つある。1つは「手当とは何か(支給目的や支給基準など)」、もう1つは「雇用形態や業務内容(例えば、非正規労働者にはどのような業務を任せるのかなど)」だ。これらを明確化する作業を進めるうちに、存廃を含む手当のあり方も自ずと見えてこよう。逆に、現時点でこれらが明確になっていない企業は、目前に迫った「同一労働同一賃金」時代に向け、検討を急ぐ必要がある。

2020/01/28 親会社が赤字体質の企業グループによる“新”連結納税制度導入の留意点

既報のとおり、連結納税制度の大幅な見直しが令和2年度(2020年度)税制改正で実施される(新たな連結納税制度の概要は2019年2月26日のニュース『導入検討の価値あり 「連結納税制度」が大幅に使いやすく』参照、詳細は令和2年度税制改正大綱105ページ参照)。「仕組みが複雑すぎて経理部門の負担が大きい」といった理由から、上場企業でさえ導入を見送るところが少なくなかった連結納税制度だが、今回の見直しにより思い切った簡素化が図られ、名称も「グループ通算制度」へと変更される(以下、「グループ通算制度」という)。

連結納税制度 : 100%の持株関係にある企業グループに属する各企業の所得金額(≒黒字)と欠損金額(≒赤字)を通算して「連結所得金額」を計算し、この連結所得に対する法人税を親会社がまとめて納税する仕組み。例えば親会社の所得金額が100、子会社の欠損金額は100である場合、連結納税制度を採用していなければ親会社は所得金額100に対する法人税を負担しなければならないが、連結納税制度を採用していれば、親会社の所得金額100は子会社の欠損金額100と相殺され、税負担はゼロとなる。
税制改正大綱 : 税制改正は毎年1回行われるのが通常だが、翌年度の税制改正の内容を大まかにとりまとめたものが税制改正大綱であり、毎年12月中旬頃に政府(与党)が公表する。

グループ経営が一般化する中、グループ内の各社の黒字と赤字を相殺してグループ全体の税負担を減らす効果があり、かつ連結納税制度よりも簡素なグループ通算制度の導入を検討する企業グループは少なくないと思われるが、導入にあたりボトルネックとなりかねないのが、・・・

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