2025/06/30 2025年6月度チェックテスト第3問解答画面(正解)

正解です。
有価証券報告書の「総会の3週間以上前」開示を実現するために金融庁が推奨しているのが、議決権基準日を後ろ倒しにすることで総会開催日も後ろ倒しにするアプローチです。もっとも、議決権基準日の後ろ倒しによる総会開催日の後ろずらしには上場会社・投資家双方の根強い抵抗感があり、実際に採用する上場会社はほとんどないのが実態です。

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2025年6月10日 有報の総会前開示につながる「総会開催日の後ろ倒し」が進まない背景(会員限定)

2025/06/30 2025年6月度チェックテスト第2問解答画面(不正解)

不正解です。
裁判所は牧野フライス事件において、「競合買収提案がなされる蓋然性が生じ、又は高まる場合」という条件を満たせば「買収のタイムライン」を定める権限を取締役会に付与するという米国法の考え方を採用しました(問題文の「無条件で付与」は誤りです)。

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2025年6月9日 同意なき買収に対する“時間稼ぎ”(会員限定)

2025/06/30 2025年6月度チェックテスト第2問解答画面(正解)

正解です。
裁判所は牧野フライス事件において、「競合買収提案がなされる蓋然性が生じ、又は高まる場合」という条件を満たせば「買収のタイムライン」を定める権限を取締役会に付与するという米国法の考え方を採用しました(問題文の「無条件で付与」は誤りです)。

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2025年6月9日 同意なき買収に対する“時間稼ぎ”(会員限定)

2025/06/30 2025年6月度チェックテスト第1問解答画面(不正解)

不正解です。
東証が要請する『資本コストや株価を意識した経営』に関する情報開示が行われていないことに対し、株主から批判を受ける上場企業も散見されるようになりました。たとえば、HSホールディングスは「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の開示の義務化を求めて定款変更議案を株主から提案されました。また、ダイキアクシスでは商号変更を求める定款変更議案の提案理由の中で東証が要請する『資本コストや株価を意識した経営』に関する情報開示が行われていないことが批判され、同社は株主総会の開催月の翌月になって当該開示をようやく行うに至りました。

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2025年6月4日 東証要請への非対応企業が抱えるリスク(会員限定)

2025/06/30 2025年6月度チェックテスト第1問解答画面(正解)

正解です。
東証が要請する『資本コストや株価を意識した経営』に関する情報開示が行われていないことに対し、株主から批判を受ける上場企業も散見されるようになりました。たとえば、HSホールディングスは「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の開示の義務化を求めて定款変更議案を株主から提案されました。また、ダイキアクシスでは商号変更を求める定款変更議案の提案理由の中で東証が要請する『資本コストや株価を意識した経営』に関する情報開示が行われていないことが批判され、同社は株主総会の開催月の翌月になって当該開示をようやく行うに至りました。

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2025年6月4日 東証要請への非対応企業が抱えるリスク(会員限定)

2025/06/30 2025年6月度チェックテスト

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【問題1】

上場会社の中には、東証が要請する「資本コストや株価を意識した経営」に関する情報開示を行っていないことを理由に、株主総会において株主から批判を受けた例も見られる。

正しい
間違い
【問題2】

ニデックが提案した同意なき買収(TOB)(同提案は5月9日付で撤回)に関する牧野フライス製作所の事案において、裁判所は「買収のタイムライン」を定める権限を取締役会に無条件で付与するとの判断を示した。

正しい
間違い
【問題3】

議決権基準日を繰り下げることで総会開催日を遅らせる方式を採用している上場会社は極めて少数である。

正しい
間違い
【問題4】

マルチステークホルダー・キャピタリズムとは、従業員、取引先、顧客、地域社会などのステークホルダーの利益を度外視して、株主のための経営を行うべきだとする考え方を指す。

正しい
間違い
【問題5】

「Cash hoarding」とは、企業が現預金を過剰に保有する状態を指す。

正しい
間違い
【問題6】

日経225構成銘柄においては、総会当日以降に有価証券報告書を提出する会社はもはや“少数派”に転じた。

正しい
間違い
【問題7】

株式会社において期末配当を決定する権限は株主総会にあり、取締役会の決議だけで期末配当を決定している会社はない。


正しい
間違い
【問題8】

ミーティングルームの不足はインサイダー取引の発生リスクを高める。

正しい
間違い
【問題9】

現行の会社法では、指名委員会等設置会社における指名委員会および報酬委員会の決定は、あくまで取締役会の承認を経る必要があり、最終決定権は取締役会にある。

正しい
間違い
【問題10】

サステナビリティ経営を実効的に推進するには、経営陣だけでなく従業員レベルでのインセンティブ設計も不可欠となる。経営者報酬と同様に、従業員の報酬制度にもサステナビリティ目標を組み込み、実行力を担保する必要がある。

正しい
間違い

2025/06/27 【役員会 Good&Bad発言集】フリーランス新法(口頭発注、支払期日)(会員限定)

<解説>
小学館と光文社に対する公取勧告の内容

公正取引委員会は2025年6月17日、小学館と光文社に対して特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(以下、フリーランス新法)8条1項及び2項の規定に基づき勧告を行ったことを公表しました。これは、公正取引委員会の調査の結果、フリーランス新法3条1項(取引条件の明示義務)および4条5項(期日における報酬支払義務)の規定に違反する事実が認められたことを理由とするものです。フリーランス新法が適用開始になったのは2024年11月1日ですが、今回の両社に対する勧告は適用以降初の勧告となります。

小学館への勧告はこちら
光文社への勧告はこちら

小学館は、2024年12月1日から31日までの間、フリーランス新法で保護される特定受託事業者(個人であって、従業員を使用しないものまたは法人であって、一の代表者以外に他の役員がなく、かつ、従業員を使用しないもの。詳細は「【役員会 Good&Bad発言集】フリーランス新法(従業員の有無)」を参照)191名に対し、自らが出版する月刊誌及び週刊誌に関する原稿、写真データ、イラスト等の作成、ヘアメイクの実施等を委託した際に、直ちに、特定受託事業者の給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項(フリーランス新法3条1項に規定するものをいう。以下、明示事項)を、書面または電磁的方法により当該事業者に対し明示していませんでした。また、光文社は、2024年11月1日から2025年2月27日までの間、特定受託事業者31名に対し、自らが出版する月刊誌、週刊誌、文庫本等に関する原稿、写真データ、イラスト等の作成、ヘアメイクの実施、撮影道具等の手配等を委託した際に、直ちに、明示事項を、書面または電磁的方法により当該事業者に対し明示していませんでした。

ちなみにフリーランス新法の施行規則が求めている明示事項は次の9つです。フリーランス新法で保護される特定受託事業者に対しては、これらの明示事項を書面または電磁的方法により必ず明示しなければなりません(なお、口頭でも契約自体は成立しますが、フリーランス新法違反であることに変わりはありません)。

フリーランス新法の施行規則が求めている明示事項
①給付の内容
②報酬の額
③支払期日
④業務委託事業者・フリーランスの名称
⑤業務委託をした日
⑥給付を受領する日/役務の提供を受ける日
⑦給付を受領する場所/役務の提供を受ける場所
⑧(検査をする場合)検査完了日
⑨(現金以外の方法で報酬を支払う場合)報酬の支払方法に関して必要な事項

今回の小学館と光文社の勧告事案では、両社とも「支払期日」を書面または電磁的方法により当該事業者に対し明示していませんでした。このように支払期日を定めなかった場合は特定業務委託事業者が特定受託事業者の給付を受領した日が、支払期日として定められたものとみなされることになります(フリーランス新法4条1項)。両社とも「支払期日」を書面または電磁的方法により当該事業者に対し明示していなかったため、特定受託事業者の給付を受領した日に支払わなければ、支払遅滞と扱われることになりました。

ちなみに、「支払期日」を当月末翌月末払いにしている事業者は多いですが、これは「フリーランス新法」や「下請代金支払遅延等防止法」(いわゆる下請法。2026年1月1日から下請法の呼称は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」に変更されます)で定められた「給付の受領後60日以内」ルールをぎりぎりでセーフとなる支払期日です。取引先の資金繰りを真剣に考えるのであれば、そういったぎりぎりの支払期日ではなく、もっと早いタイミングで支払ってあげたいところです

さて、以上の解説をご覧いただければ、誰の発言がGOOD発言か、もうお分かりですね。正解は以下のとおり。

<正解>
GOOD発言はこちら

取締役B:「契約は口頭でも成立します。ただ、契約の成立とは関係なく、フリーランスへの発注にあたり条件面を口頭で伝えるだけでは特定業務委託事業者として明示したことにはなりません。」
コメント:取締役Bの発言は、取締役Aの発言の誤りを指摘したうえで、フリーランス新法の明示義務違反に触れることができている点がGOODです。

BAD発言はこちら

取締役A:「そもそも口頭では契約は成立しないです。契約書の形にしないとダメです。」
コメント:民法によると、契約は申込と承諾という意思表示の合致によって成立するのが原則です。つまり、契約書という書類の体裁を伴う必要はないのが原則となります。取締役Aの発言は、民法の基本原則に対する理解が不十分であることを露呈した、BAD発言でした。

取締役C:「支払期日について特段合意がなくても、月末に締めて翌月末に払っておけば、下請法の支払期日のルールには違反していないはずです。」
コメント:この流れで下請法の話をするのは、今一つフリーランス新法と下請法の違いを整理しきれていないように見受けられます。また、支払期日を定めなかった場合は特定業務委託事業者が特定受託事業者から当該役務の提供を受けた日が支払期日とみなされることになる点についての知識が欠けており、BAD発言です。