2016/12/31 2016年12月度チェックテスト第3問解答画面(不正解)

不正解です。
モザイク情報とは、「工場見学や事業別説明会で提供されるような情報など、他の情報と組み合わさることによって投資判断に影響を及ぼし得るものの、その情報のみでは、直ちに投資判断に影響を及ぼすとはいえない情報」を言います。上場会社に「その情報のみでは、直ちに投資判断に影響を及ぼすとはいえない情報」まで管理を要求するのは酷と言えることから、上場会社側の情報管理負担を減らすべく、モザイク情報はフェア・ディスクロ・ルールの対象外となる見込みです(問題文は誤りです)。

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2016/12/08 フェア・ディスクロ・ルール、行政処分の前に情報公表を“促す”案に(会員限定)

2016/12/31 2016年12月度チェックテスト第2問解答画面(正解)

正解です。
東京証券取引所が2016年12月2日付けで「MBO後の再上場時における上場審査について」を公表しました。これによると、東京証券取引所はMBO後の再上場時における上場審査では「MBOと再上場の関連性が高くないか」「プレミアム配分の適切性やMBO実施の合理性が低くないか」といった視点で上場審査を行うとしています。このうち「MBOと再上場の関連性が高くないか」については、「主導者(経営者・株主)の同一性・連続性、MBOから再上場までの期間の長短など」を上場審査で確認するとしています。その結果、MBO後の再上場時の上場審査において経営者・株主がMBO時と同一であったり、MBOから再上場までの期間が短かったりすれば、MBOと再上場の関連性は高いと判断され、再上場審査で不利になります。問題文の「MBOから再上場までの期間が長かったり」は「MBOから再上場までの期間が短かったり」が正しいです(問題文は誤りです)。

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2016/12/06 MBO後の再上場増加に備え、プレミアム配分に“くさび”(会員限定)

2016/12/31 2016年12月度チェックテスト第2問解答画面(不正解)

不正解です。
東京証券取引所が2016年12月2日付けで「MBO後の再上場時における上場審査について」を公表しました。これによると、東京証券取引所はMBO後の再上場時における上場審査では「MBOと再上場の関連性が高くないか」「プレミアム配分の適切性やMBO実施の合理性が低くないか」といった視点で上場審査を行うとしています。このうち「MBOと再上場の関連性が高くないか」については、「主導者(経営者・株主)の同一性・連続性、MBOから再上場までの期間の長短など」を上場審査で確認するとしています。その結果、MBO後の再上場時の上場審査において経営者・株主がMBO時と同一であったり、MBOから再上場までの期間が短かったりすれば、MBOと再上場の関連性は高いと判断され、再上場審査で不利になります。問題文の「MBOから再上場までの期間が長かったり」は「MBOから再上場までの期間が短かったり」が正しいです(問題文は誤りです)。

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2016/12/06 MBO後の再上場増加に備え、プレミアム配分に“くさび”(会員限定)

2016/12/31 2016年12月度チェックテスト第1問解答画面(不正解)

不正解です。
企業で何らかの不祥事が発生し、過去数年間分の財務諸表に修正が入った場合、修正前の財務諸表に基づき算定された年次賞与や権利が確定した中長期のインセンティブ報酬(権利行使可能となったストックオプションや、実際に株式が交付された株式交付信託、譲渡制限が解除されたリストリクテッド・ストック、実際に払い出された中長期のキャッシュプランなど)は、修正後の「正しい財務諸表」をベースに考えれば“払い過ぎ”ということになります。この払い過ぎていた部分(修正前の財務諸表に基づき計算された金額-修正後の財務諸表に基づき計算された金額)を企業が取り戻すことを一般に「クローバック」と言います。不祥事があった場合には既に退任した元役員が過去の報酬を返上することがありますが、これはあくまで元役員が“自主的に”返上しているに過ぎないため、クローバックには該当しません(問題文は誤りです)。

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2016/12/02 (新用語・難解用語)クローバック(会員限定)

2016/12/31 2016年12月度チェックテスト第1問解答画面(正解)

正解です。
企業で何らかの不祥事が発生し、過去数年間分の財務諸表に修正が入った場合、修正前の財務諸表に基づき算定された年次賞与や権利が確定した中長期のインセンティブ報酬(権利行使可能となったストックオプションや、実際に株式が交付された株式交付信託、譲渡制限が解除されたリストリクテッド・ストック、実際に払い出された中長期のキャッシュプランなど)は、修正後の「正しい財務諸表」をベースに考えれば“払い過ぎ”ということになります。この払い過ぎていた部分(修正前の財務諸表に基づき計算された金額-修正後の財務諸表に基づき計算された金額)を企業が取り戻すことを一般に「クローバック」と言います。不祥事があった場合には既に退任した元役員が過去の報酬を返上することがありますが、これはあくまで元役員が“自主的に”返上しているに過ぎないため、クローバックには該当しません(問題文は誤りです)。

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2016/12/02 (新用語・難解用語)クローバック(会員限定)

2016/12/30 【失敗学第31回】オークファンの事例(1)(会員限定)

概要

価格情報提供サイトの運営等を行っているオークファン(東証マザーズ)で会計処理に誤りがあり、2015年9月期(通期)の連結売上高が58百万円過大計上されていた。

経緯

オークファンが、2016年11月に内部調査委員会の調査報告書を公表するまでの経緯を時系列で示すと、次のとおり(同社の決算日は9月末日である)。

<2016年>
9月6日:オークファンの監査人であるあずさ監査法人が、オークファンに対し一部の取引の会計処理の妥当性を検証するよう依頼した。
9月12日:オークファンの監査役会が、あずさ監査法人に検証結果(監査調書)を提出した。
9月15日:あずさ監査法人が、オークファンの監査役会に対し、会計処理の妥当性について専門性の高い社外者による調査を追加するよう要請した。その際、あずさ監査法人は問題となった取引にかかわる担当者全員にヒアリングすることも要請した(こちらのリリース参照)。
9月21日:オークファンの監査役会は、「監査役会としての調査結果に、より独立性、客観性を持たせるため」(調査報告書より抜粋)、監査役会の下のワーキンググループとして株式会社オークファン調査委員会(内部調査委員会)を設置することを決議した。
10月14日:オークファンは、あずさ監査法人が要請した「問題となった取引にかかわる担当者全員へのヒアリング」は、「当社の収益規模と比較して過大な監査費用の負担となりかねず、それは株主利益の維持という観点から妥当ではない」(調査報告書より抜粋)との結論に至ったとして、あずさ監査法人との監査契約を解除した。オークファンの監査役会は監査法人アリアを一時会計監査人として選任した(プレスリリースはこちら)。
11月11日:オークファンが内部調査委員会の調査報告書を公表。

内容・原因・改善策

オークファンが2016年11月11日に公表した「内部調査委員会の調査報告書」によると、本件の問題点の内容とその原因、再発防止策は次のとおりである。

1 損益計算書における売上の表示の誤り(総額主義と純額主義)

内容 ・オークファンは2015年9月にB社より記事作成業務を30,000千円で受注した。また、オークファンはA社(オークファンの社外取締役aは、当時、A社の社外取締役を兼務していた)に当該記事作成業務を27,000千円で発注した(オークファンはB社より受けた仕事をA社に“丸投げ”する)。
・記事作成業務の仕様等はA社とB社が直接交渉して決定され、オークファンは関与しなかった。
・A社が作成した記事は、2015年9月中にB社に直接納品された。
・オークファンの担当者はパソコン画面上で記事の確認を行ったのみであり、仕様の決定や納品等はすべてB社とA社が直接やりとりをした。また、オークファンとB社間、オークファンとA社間のいずれにおいても、瑕疵担保責任を排除するような合意はなされていない以上、オークファンが記事作成業務に関してB社に対して負っている瑕疵担保責任はA社に転嫁されていると言える。
・A社が作成した記事をオークファンが仕入れるのは、A社が成果物をB社へ納品するタイミングである以上、オークファンは在庫リスクを負っていない。
・以上の事実をもとにすると、オークファンは売上高を総額主義(30,000千円)ではなく純額主義(3,000千円)で表示すべきであった。それにもかかわらず、オークファンは売上高を総額で表示していた。
原因 ・オークファンと人的関係(社外取締役の兼任先)のある取引先との取引であったため、受発注や納品・検収等における手続が馴れ合い的になっていた。
・新たなビジネスモデルに対応する社内体制が整備されていなかった。
対応策 2015年9月期の売上高と売上高を27,000千円取り消す。その結果、手数料相当の3,000千円のみが売上高に残る。

総額主義 : 得意先との取引総額を売上高に表示すること。「本人」の立場で取引をする場合に採用する表示方法。
純額主義 : 得意先からの入金(予定)額と仕入れ先への支払(予定)額の差額を手数料収入として計上する会計処理を指す。「代理人」の立場で取引をする場合に採用する表示方法。

2 損益計算書における売上の表示の誤り(総額主義と純額主義)

内容 ・オークファンは2015年5月にE社(オークファンは同社株式を1.2%所有)よりiPhone/Android 向けアプリ開発業務を12,500千円で受注した。また、オークファンはF社に当該iPhone/Android 向けアプリ開発業務を11,875千円で発注した(オークファンがE社より受けた仕事をF社に“丸投げ”する)。
・実際の開発業務はF社が作業を行い、オークファンは適宜F社より進捗状況の報告を受けてはいたものの、進捗管理は行っていなかった。
・本件取引について、オークファンはプロジェクト管理のほぼすべてをF社に委託しており、瑕疵担保リスクや在庫リスクも負っていないため、収益は純額(625千円=12,500千円-11,875千円)で表示することが妥当であった。それにもかかわらず、オークファンは売上高を総額で表示していた。
原因 1参照
改善策 2016年9月期の売上高と売上高を11,875千円取り消す。その結果、手数料相当の625千円のみが売上高に残る。

3 売上の会計処理の誤り(実質的な検収時期と売上計上時期)

内容 ・オークファンは、得意先C社(オークファンの社外取締役aは、当時、C社の社外取締役を兼務していた)から新システムのインフラ構築業務を9,000千円で受託した。
・オークファンとC社が締結した業務委託契約では、上記業務の納期は2015年9月30日となっていた。
・オークファンは、上記委託業務について2015年9月30日を作成日付とするC社発行の受領証兼検収合格証を受領したため、2015年9月期に売上を9,000千円計上した。
・2015年10月23日にオークファンの担当者よりC社担当者に対し「新システムの起動が可能になった」「設定が完了した」旨のチャットメッセージが送られていたことを考慮すると、売上9,000千円は2015年9月期ではなく2016年9月期に計上すべきであった。
原因 1参照
改善策 2015年9月期の売上高9,000千円を取り消し、2016年9月期に同額の売上高を計上する。

4 売上の会計処理の誤り(実質的な検収時期と売上計上時期)

内容 ・オークファンは、得意先C社から新システムのインフラ構築業務を9,000千円で受託した。
・オークファンとC社が締結した業務委託契約では、上記業務の納期は2015年9月30日となっていた。
・オークファンは、上記委託業務について2015年9月30日を作成日付とするC社発行の受領証兼検収合格証を受領したため、2015年9月期に売上を9,000千円計上した。
・オークファンの担当者とC社の担当者間で交わされたWeb上でのチャットの履歴によると、2015年10月23日にオークファンの担当者よりC社担当者に対し、「新システムの起動が可能になった」「設定が完了した」旨のメッセージが送られていたことを考慮すると、売上9,000千円は2015年9月期ではなく2016年9月期に計上すべきであった。
原因 1参照
改善策 2015年9月期の売上高9,000千円を取り消し、2016年9月期に同額の売上高を計上する。

5 売上の会計処理の誤り(実質的な検収時期と売上計上時期)

内容 ・オークファンは、得意先D社からシステム構築業務を16,000千円で受託した(契約書日付は2015年4月1日)。オークファンとD社は2015年6月1日に委託料を6,000千円増額する覚書を締結した(その結果、オークファンが受託した業務の対価は22,000千円になった)。
・オークファンとD社が締結した業務委託契約では、上記業務の納期は2015年9月30日となっていた。
・オークファンは、上記委託業務について2015年9月30日を作成日付とするD社発行の検収書を受領したため、2015年9月期に売上を22,000千円計上した。
・しかし、上記システム構築作業を行っていたオークファンの開発オフショアグループが全社員に宛ててメール配信している週報によると、2015年9月に配信された週報には、納品があったことを窺わせるような記載がなかった。一方、2015年11月27日に配信された週報には、D社から受託したプロジェクトの最終スケジュールが確定し、納品完了が12月18日となった旨が記載され、同年12月18日に配信された週報には、D社案件を納品した旨が記載されているたことを考慮すると、売上16,000千円は2015年9月期ではなく2016年9月期に計上すべきであった。
・なお、2015年6月1日の覚書で増額された6,000千円については、後述(6)のD社に対する発注とバーターであった。
原因 1参照
改善策 ・2015年9月期の売上高16,000千円を取り消し、2016年9月期に同額の売上高を計上する。
・2015年9月期の売上高6,000千円を取り消し、入金のあった2015年12月に預り金として会計処理をする。

バーター : 発注してもらった代わりに、こちらからも発注すること

6 無形固定資産の会計処理の誤り(実質的な検収時期と売上計上時期)

内容 オークファンは、2015年10月1日に得意先D社に業績評価システム構築業務を5,950千円で発注した。発注に先立ち、「金額が先にありき」の交渉が行われ、その金額に合わせてどのような発注ができるかという観点から複数の選択肢を検討するという異例の交渉が行われていた。最終的に、オークファンの発注内容は「業績評価システムの構築」になったが、オークファンが同システムの検収を受け、利用できる状態になった後、それを実際に利用することは一度もなかった。
原因 「金額が先にありき」という異例の交渉が行われたのは、「D社への業績評価システム構築業務の発注」(オークファンから見て無形固定資産の発注)と「2015年6月1日のD社向けのシステム構築受託額の6,000千円増額」されたこと(上述の5参照)」(オークファンから見て売上)とが実体のないバーター取引であったことが理由。
改善策 業績評価システムを無形固定資産に計上せず、オークファンのD社への支払額はD社からの預り金(3参照)から減額する(差額の50千円は雑収入に計上)。

7 外注費の会計処理の誤り(外注費の計上基準)

内容 オークファンが企画したイベント(2015年9月24日~29日開催)で物品を販売する人員や什器などの手配をH社に委託した。オークファンではH社への支払時(2016年9月期)に外注費を計上(現金主義)していたが、正しくはイベントが開催された2015年9月期に外注費を未払計上すべきであった(発生主義)。
原因 オークファンでは、全社的に事業計画達成に対する強い意識があった。

1~7の改善策

改善策 (1)人的資本的関係のある取引先との取引のチェック体制の整備
人的資本的関係のある取引先との取引に際しては、特別な稟議を経るようにする。
(2)従来と異なるビジネスに対応した体制構築
従来(BtoBビジネス)と異なるBtoCビジネスに対応できるよう、チェックポイントを整理し、社内規程や手続きを整備する。
(3)法令遵守意識の強化
事業計画達成への強い意識が不適切な会計処理を引き起こすことがないよう、全社的に法令遵守研修を行う。
<この失敗から学ぶべきこと>

今回の解説では「失敗」そのものではなく「調査報告書」に焦点を当ててみることにします。

オークファンの調査報告書を取りまとめた主体は、「株式会社オークファン調査委員会」です。この株式会社オークファン調査委員会は「監査役会としての調査結果に、より独立性、客観性を持たせるため」(調査報告書より抜粋)に同社の監査役会の下に設置したワーキンググループという位置付けの内部調査委員会ですが、内部調査委員会を監査役会の下に設置することが果たして「監査役会としての調査結果の独立性増加」につながるのか疑問と言えます。また、「客観性を持たせる」ことが主目的であれば、監査役会に属する内部調査委員会ではなく、社内の機関のいずれにも属さない第三者委員会を設置すべきでした。

また、上述の3~5の会計処理の訂正に際して、売上高のみを訂正し、売上原価を訂正しなかった点は疑義が残るところです。売上原価を訂正しない理由を開示するのが望ましいと言えます。

オークファンは、8人(うち1人は社外)からヒアリングしただけで調査を終了し、あずさ監査法人が要請した「追加的な監査手続の対象取引にかかわる担当者全員へのヒアリング」は「当社の収益規模と比較して過大な監査費用の負担となりかねず、それは株主利益の維持という観点から妥当ではない」(以上、調査報告書から抜粋)との結論に至ったとして、あずさ監査法人との監査契約を解除しましたが、オークファンの従業員数は連結でも88名に過ぎません(2016年3月末現在)。その全員が問題となる取引にかかわっていた訳ではないでしょうから、監査役や社内スタッフを総動員して関係者全員にヒアリングをしても「過大な監査費用の負担」にはならないレベルの従業員数と思われます。監査法人の交代は様々な憶測を呼ぶだけに、第三者である監査法人の要請を断ってまで実施すべき「株主利益の維持」であったのか、より詳細な説明があると株主の納得感を高めることができたと言えます。

調査報告書では、6のソフトウェア(業績管理システム)購入はほぼ同額の売上とのバーター取引であったとして、売上とソフトウェアを取り消す会計処理を行っていますが、これは1や2の表示誤り(売上総利益に与える影響はない)や3~5の売上計上時期誤り(2期間を合算した利益に与える影響はない)とは質が異なり、取引先と協議して互いに売上高・利益を水増しする悪質なものです。また、6のバーター取引は社外取締役が兼務している会社間(オークファンとD社)で行われた取引である点も目を引きます。当該取引における社外取締役の関与具合は調査報告書からは明らかではありませんが、仮に社外取締役がバーター取引に関与していたのであれば大問題となります。それだけに、調査報告書では会計問題に留まることなく、バーター取引にかかわったのは誰かについても踏み込んだ調査を行い、開示すべきでした。

調査報告書は「失敗」にけじめをつけるための報告書である以上、不透明感を残さずにまとめるよう留意したいところです。

2016/12/30 マイ研修レポートを正式リリースしました。

上場会社役員ガバナンスフォーラムでは、ニュース等の閲覧履歴やチェックテストの成績等を月次で管理できる「マイ研修レポート」(サンプルはこちら)を正式リリースしました。

■役員トレーニングに最適!
上場会社役員ガバナンスフォーラムの会員向けコンテンツは、コーポレートガバナンス・コードの原則4-14で上場会社に求められる「個々の取締役・監査役に適合したトレーニングの機会の提供」に最適のコンテンツです。そのコンテンツを閲覧した履歴が記録される「マイ研修レポート」をご利用いただくことで、トレーニング内容の記録および可視化が容易となります。また、ユーザー(会員)ごとにチェックテストの結果が保持されるため、トレーニング効果も測定できます。「マイ研修レポート」は、(ブラウザの印刷機能を用いて)プリントアウトすることで、社内手続き上必要となる閲覧証明書等としてもご利用できます。

■「マイ研修レポート」の出力方法
「マイ研修レポート」は、各会員様のマイページよりご覧いただけます。会員様であれば無料でご利用いただけます。
myreport

■「マイ研修レポート」の記載内容
「マイ研修レポート」には、下記の項目が記載されます。それぞれのコンテンツタイトルには該当ページにリンクが張られているので、「マイ研修レポート」をインデックスとしてお使いいただくことも可能になっています。

・「ニュース」(新用語・難解用語も含む)の閲覧履歴
・「役員と会社の失敗学」の閲覧履歴
・「今月の課題」の閲覧履歴
・「役員会Good&Bad発言集」の閲覧履歴
・「Webセミナー」の閲覧履歴
・チェックテストの成績
・ケーススタディの閲覧履歴
・ケーススタディのミニテストの成績

■「マイ研修レポート」の生成タイミングと保存期間
「マイ研修レポート」は、会員のコンテンツ閲覧履歴等を反映して、ひと月を単位として自動で生成されます。「マイ研修レポート」のデータは対象月から1年間保持される()ため、過去のレポートもマイページでご確認いただけます(対象月から1年を過ぎると消去されます)。
:当フォーラムは、対象月から1年を経過するまでデータを保持し続けることを保証しておりません。

■「マイ研修レポート」への反映タイミング(締め日)
「マイ研修レポート」の生成に際して、毎月新しいコンテンツが掲載される下記の項目については「締め日」を設定することができます。

・「ニュース(新用語・難解用語も含む)」(の閲覧履歴)
・「役員と会社の失敗学」(の閲覧履歴)
・「今月の課題」(の閲覧履歴)
・「役員会Good&Bad発言集」(の閲覧履歴)
・チェックテスト(の成績)

締め日として、「マイ研修レポート」上部左側の「締め日」欄の3つ(下記)から1つを選択してください。
(1)「翌月10日」(ex.8月中に掲載されたコンテンツに関して「8月1日から9月10日までに閲覧した分や受講したテストの成績」を8月のレポートに反映)
(2)「翌月末日」(ex.8月中に掲載されたコンテンツに関して「8月1日から9月30日までに閲覧した分や受講したテストの成績」を8月のレポートに反映)
(3)「なし」(締め日を設けない)

会員は一度選択した「締め日」を自由に変更できます。ただし、役員研修の一環として「マイ研修レポート」をご利用になる場合は、各企業で研修方針(ex.「受講者は、上場会社役員ガバナンスフォーラムの役員研修を定期的かつ継続的に受講するため、同フォーラムの当月分の「ニュース」「役員と会社の失敗学」「今月の課題」「役員会Good&Bad発言集」を翌月10日までに閲覧しなければならない。」)を定め、各会員はその方針に従い「締め日」を選択(上記の研修方針の場合「翌月10日」を選択)することをお勧めいたします。

なお、必ずしも毎月新しいコンテンツが掲載されるとは限らない下記の項目は、「締め日」を選択することはできず、当月分のレポートに当月中の閲覧履歴およびテストの成績のみが反映されます(当月分当月末日締め)。

・「Webセミナー」(の閲覧履歴)
・ケーススタディ(の閲覧履歴)
・ケーススタディのミニテスト(の成績)

チェックテストおよびケーススタディのミニテストは、カンニング防止のため、仮に同一問題を解き直したとしても、初めて解いた際の結果のみレポートに反映される仕組みになっています。

■「マイ研修レポート」の仕様について
・リリース時の仕様は、予告なく変更される可能性がございます。
・「マイ研修レポート」のデータは、対象月の1年後には消去されます。また、当フォーラムは、対象月から1年を経過するまでデータを保持し続けることを保証しておりません。マイ研修レポートは毎月入力後に印刷しておくことをお勧めします。

2016/12/30 【役員会 Good&Bad発言集】監査等委員会設置会社になって何が変わるのか?

東証マザーズに上場しているA社は、上場市場を東証一部に変更することを視野に入れ、コーポレートガバナンス・コードの各原則をコンプライできる体制の構築を進めているところです。その一環として、A社の経営陣は、ガバナンス機能をより一層強化するために、機関形態を現在の監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行することを検討しています。

以下、監査等委員会設置会社への移行および監査等委員への就任を経営陣から打診された監査役A、B、Cの監査役会での発言です。誰の発言がGOOD発言でしょうか?

常勤監査役A:「監査等委員会設置会社に移行すると、監査等委員会の監査は内部監査に依拠することが必須になります。当社の内部監査の陣容や体制はまだ十分とは言えませんので、現在私が行っている監査の一部は誰も実施しないことになってしまう懸念があります。監査の空白が生じてしまいそうで心配です。」

社外監査役B:「監査等委員会の「等」とは「取締役を監督する業務」のことだそうですね。監査等委員には取締役の選解任について株主総会での意見陳述権が認められていますので、例えば社長がイエスマンばかりを取締役に選任しようとした場合に、監査等委員会が「ガバナンスが損なわれる恐れがある」として、強力に株主にその是非を問うことができそうです。」

社外監査役C:「監査等委員は監査や監督が職務の中心になるとはいえ、あくまで地位は取締役です。会社の意思決定に参加するのですから、監査役時代とは全く異なる視点や判断が求められるのではないでしょうか。そのような重責をまっとうできるか気がかりです。」

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2016/12/30 【役員会 Good&Bad発言集】監査等委員会設置会社になって何が変わるのか?(会員限定)

公認会計士 大杉 泉
(株式会社イグニス 取締役監査等委員長
日本公認会計士協会 組織内会計士協議会 委員)

<解説>
監査等委員会の「等」は何を指す?

平成27年5月に施行された改正会社法において、監査役会設置会社、指名委員会等設置会社に続く第三の組織形態として「監査等委員会設置会社」が創設されました。これは監査役会設置会社と指名委員会等設置会社の“中間的存在”と位置付けられ、監査役会設置会社における監査役の権能の大部分を残しつつ、監査等委員会が指名委員会等設置会社における指名委員会・報酬委員会の要素も持つ、いわばハイブリッドな組織形態となっています。具体的には、監査等委員会に対し、監査役および監査役会が持つ監査権能に加え、指名委員会が持つ業務執行取締役の選解任に対する株主総会での意見陳述権、報酬委員会が持つ業務執行取締役が得る報酬に対する株主総会での意見陳述権の2つが付与されています。すなわち、監査等委員会の「等」とは、業務執行取締役の指名・報酬についての意見陳述を通じた業務執行取締役に対する監督業務を指していると言えます。

監査役会設置会社との比較で浮き彫りになる監査等委員会設置会社の特色

監査等委員会設置会社の特色は、監査役会設置会社と比較することで浮き彫りになります。両者の違いは以下のとおりです。

(1)取締役会における議決権の有無
監査役会設置会社の監査役は、取締役とは異なる立場から取締役の職務執行をチェックする役目を有しているのに対し、監査等委員会の構成員である監査等委員は自分自身が「取締役」でもあります。

監査等委員は取締役である以上、取締役会においても議決権があり、自身が監査等委員として監査を実施し、その適否を判断した結果を、議決権の行使という形で表明することができます。

一方、監査役は、取締役会における議決権を有していません。監査役は、取締役が不正行為をした場合やそのおそれがある場合、、法令・定款に違反する事実や著しく不当な事実がある場合には取締役会に報告しなければならない(会社法382条)ほか、必要があれば、(取締役会で)意見を陳述する義務があります(会社法383条1項)。また、取締役会の招集を請求したり、取締役会を招集したりすることもできます(会社法383条2項3項)。すなわち、監査役は業務執行取締役の行為に対し“間接的に”ブレーキをかける力は有しているものの、重大な法令・定款違反等でない限り、取締役会の意思決定に直接関与することはできないということです。

(2)取締役の指名・報酬について意見陳述を行う権利の有無
上述のとおり、監査等委員会の職務には、監査のみならず「監査等委員以外の取締役の監督」も含まれます。具体的には、監査等委員会は株主総会で取締役の指名・報酬について意見陳述を行う権利を有しています。

したがって、監査等委員会は、取締役の報酬および選解任について株主総会前に意見形成を行っておく必要があります。このうち取締役の報酬額の妥当性については、報酬金額の妥当性(全取締役の報酬の合計額のみ検討すればよいのか、あるいは個人別の報酬まで踏み込むべきかについては両論が存在しています)、その決定プロセスが不当なものとなっていないかなどを確認しておく必要があります。取締役の指名については、取締役候補者の資質や業績等を多面的に評価しておく必要があります。

一方、監査役は、株主総会で取締役の指名・報酬が法令や定款に違反している、あるいは著しく不当な事項がある場合には、その調査結果を株主総会に報告する義務はありますが(会社法384条)、取締役の監督業務としての意見陳述を行う権利はありません。

(3)独任制監査か組織監査か
監査役会は監査役の独任制(監査役会での決議に依らず、監査役それぞれが独立した判断で監査を実施し、意見を表明すること)を前提として、監査をより効果的・効率的に実施するための「協議機関」としての性格を有するのに対し、監査等委員は独任制ではなく、監査等委員会が「合議制」で組織的に監査を実施するという点で、両者は大きく異なります。すなわち、監査等委員会では、監査等委員会で決議した内容・分担に基づいて各監査等委員が監査を実施し、合議により“監査等委員会としての”意見を決するということです。ただし、合議で決した監査等委員会の意見と異なる意見を有している監査等委員は、(監査等委員会としての)監査報告において自己の意見を付記することができます(会社法施行規則130条の2 1項後段)。

このように監査等委員は「独任制」をとっていないため、監査等委員会の監査では、内部統制システムを活用することも可能となっており、内部統制システムに関与する社内の多くの人の目を活かした監査を行うことが期待されています。

内部統制システム : 会社法が求める「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要な体制」のこと(会社法362条4項6号)。ちなみに、会社法上は「内部統制システム」という言葉は出て来ない。

一方、監査役会設置会社でも、内部統制システムの一部を構成する内部監査部門等との緊密な連携を取ることが有用とされているため(日本監査役協会 監査役監査基準37条)、内部統制システムの利用は完全には否定されていないものの、原則としては各監査役が独自の監査を行い、それぞれがその心証を得ることが求められています。

また、独任制監査のスタイルをとる監査役会設置会社では常勤の監査役を設置する必要がありますが(会社法390条3項)、監査等委員会設置会社では常勤者を置くことは求められていません(もっとも、公開会社であれば、事業報告に常勤者の選定の有無とその理由を記載する必要がある(会社法施行規則121条10号イ)ため、事実上、常勤者を選任する監査等委員会設置会社が大半となっています)。

(4)「社外」の割合
監査等委員会設置会社の監査等委員は「過半数」が「社外取締役」でなければなりません(監査等委員が4人とすると、そのうち社外取締役は3人以上必要。会社法331条6項)。

一方、監査役会設置会社では、監査役の半数以上は社外監査役を選任しなければなりません(監査役が4人とすると、社外監査役は2人以上必要。会社法335条3項)。

(5)任期
監査等委員の任期は、取締役の標準任期と同じ2年(会社法332条1項4項)となっています。一方、監査役の任期は4年(公開会社の場合。会社法336条)となっています。

また、監査等委員会設置会社における監査等委員以外の取締役の任期は1年とされています(会社法332条3項)。一方、監査役会設置会社における取締役の任期は2年となっています(定款または株主総会決議により短縮可、会社法332条1項)。

(6)利益相反取引における任務懈怠推定の排除
監査役会設置会社において、取締役が会社の承認を得ず利益相反取引を行い、会社に損害が生じた場合には、当該取締役は任務懈怠に問われる可能性があります。また、会社の承認を得て利益相反取引を行った場合であっても、結果として会社に損害が生じた場合には、当該取引を行った取締役は任務懈怠に問われる可能性があるとともに、当該取引の実行に賛成した取締役も過失があったものと推定されます(会社法423条3項)。したがって、これらの取締役は自身に過失がないことを証明しない限り、連帯してその責任を負うこととされています。

一方、監査等委員会設置会社において取締役が利益相反取引を行う場合には、監査等委員会が事前に当該取引を承認することで、上記任務懈怠の推定が排除されます(会社法423条4項)。

内部監査機能が成熟していないと監査等委員会設置会社に移行できない?

一般的に「内部監査機能(主に内部監査部門が行う内部監査)が成熟していないと監査等委員会設置会社に移行できない」との誤解もあるようです。これは「監査等委員会は内部監査に『依拠しなければならない』ため、内部監査が弱い会社は移行すると監査が後退してしまう」という誤解が広まっていることに原因があると思われます。

しかし会社法を見ると、監査等委員会において監査等委員会自身が監査を行うことに対する制約は設けられておらず、内部監査部門の成熟度等についての言及もありません。このことから、上述したとおり、法の趣旨としては内部監査に「依拠」した監査ではなく、これを「活用」した「多くの目による監査」が期待されているものと考えられます。

つまり、極論すれば、監査役がきちんと監査を実施している会社であれば、内部監査機能に何ら手を加えることなく監査等委員会設置会社に移行しても、従前の監査を監査等委員会が行う限り、会社法上は特段の問題はないものと考えられます。

とはいえ、コーポレートガバナンスの観点からは、いずれの機関形態であっても、内部監査機能の充実は必須です。ましてや、監査等委員会設置会社では監査等委員全員が非常勤という事態も想定されることから、内部監査の重要性は監査役会設置会社よりも高いと言えるでしょう。

取締役会における議決権行使で監査等委員の責任は増えるのか

監査等委員は取締役ではあるものの、業務執行は行いません(会社法331条3項)。したがって、監査等委員である取締役は業務執行に関する責任も負いません。ただし、取締役会で議決権を行使する権利がある以上は、それに伴う責任が生じることになります。具体的には業務執行取締役と同様、任務懈怠責任(会社法423条)が生じる可能性があります。

では、監査等委員である取締役が取締役会において議決権を行使するにあたって任務を懈怠したと言われないためには、どのような(賛否の)判断基準をもって判断を行えばよいのでしょうか?

監査等委員である取締役の業務に鑑みれば、「経営判断原則に基づいているか」「会社の中長期的発展に資するか否か」の2つが基本となります。監査役が監査等委員である取締役となるということは、取締役会における議決権行使という責任が付加される分、責任が重くなるということに間違いはありませんが、「経営判断原則に基づいた判断がなされているか否か」は元々監査役が取締役会監査その他の場面において監査してきたことでもあり、また、「取締役の業務執行が中長期的発展に資するか否か」という視点は監査役監査でも常に持っているはずのものです。したがって、監査役としての視点と監査等委員である取締役としての視点には大きな相違はないと言えます。

さて、以上の解説をご覧いただければ、どれがGOOD発言か、もうお分かりですね。正解は以下のとおり。

<正解>
GOOD発言はこちら

社外監査役B:「監査等委員会の「等」とは「取締役を監督する業務」のことだそうですね。監査等委員には取締役の選解任について株主総会での意見陳述権が認められていますので、例えば社長がイエスマンばかりを取締役に選任しようとした場合に、監査等委員会が「ガバナンスが損なわれる恐れがある」として、強力に株主にその是非を問うことができそうです。」
コメント:監査等委員会は「指名」と「報酬」の2つの側面について「監査等委員以外の取締役」の監督業務を実施します。特に「指名」は企業のガバナンスに大きく関わることから、監査等委員会はガバナンスが損なわれる恐れがある取締役の選解任があった場合には、株主総会で積極的に意見を陳述することを期待されています。Bの発言は、監査等委員会の監督業務の内容を正しく理解した上でのものであり、GOOD発言です。

BAD発言はこちら
常勤監査役A:「監査等委員会設置会社に移行すると、監査等委員会の監査は内部監査に依拠することが必須になります。当社の内部監査の陣容や体制はまだ十分とは言えませんので、現在私が行っている監査の一部は誰も実施しないことになってしまう懸念があります。監査の空白が生じてしまいそうで心配です。」
コメント:監査等委員会による監査で、内部監査に「依拠」する必要はありません。また活用することは「必須」ではなく、あくまで「必要に応じて利用できる」ものと理解されています。Aの発言は、「内部監査に依拠することが必須である」という点がBAD発言です。
社外監査役C:「監査等委員は監査や監督が職務の中心になるとはいえ、あくまで地位は取締役です。会社の意思決定に参加するのですから、監査役時代とは全く異なる視点や判断が求められるのではないでしょうか。そのような重責をまっとうできるか気がかりです。」
コメント:監査等委員が取締役会で議決権を行使する際に求められる視点は監査役が取締役の職務執行を監査する視点と大きく異なることはありません。Cの発言は「監査役とは全く異なる視点や判断を求められる」という点がBAD発言です。