2015/09/30 2015年9月度チェックテスト第4問解答画面(正解)

正解です。
 平成27年10月1日に改正派遣労働法が施行されます。改正後も、派遣会社に有期で雇用されている派遣社員については「上限3年」という派遣受入期間の制限は残るものの、別の「課」に異動させれば、3年を超えて派遣を受け続けることが可能になります。以上より、問題文は正しいです。

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2015/09/11 派遣労働法改正で注目される人材派遣費の勘定科目(会員限定)

2015/09/30 2015年9月度チェックテスト第3問解答画面(正解)

正解です。
 業績連動型の役員報酬は、法人税法上、「同族会社以外の法人」が支給する場合のみ損金算入の対象となります(法人税法上は「利益連動給与」と呼ばれています)。ここでいう「同族会社」とは、3人以下の株主によって実質的に発行済株式の総数または出資の金額の50%以上を保有されている会社のことです。持株会社(ホールディングス)の100%子会社は、株主が一人しかいない以上、例外なく同族会社に該当します。と言うことは、持株会社の100%子会社で業績連動型の役員報酬を導入しても、それを損金に算入できないことから税負担が増えてしまうことになります(以上より、問題文は正しいです)。税制改正が望まれるところです。

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2015/09/07 進むか?子会社の役員報酬ガバナンス(会員限定)

2015/09/30 2015年9月度チェックテスト第2問解答画面(正解)

正解です。
 役員報酬額は日本と欧米間で大きな格差があり、日本は欧米に大きく水をあけられています。格差は主として業績連動賞与と株式報酬などの長期インセンティブにおける差に基づくものであり、基本報酬に関してはそれほど差があるわけではありません(問題文は、日本と欧米間の役員報酬額の圧倒的な差の主因が基本報酬の差であるとしている点で間違いです)。投資家からは、日本企業の役員に長期的な企業価値向上に取り組んでもらうために、役員報酬における長期インセンティブ等の割合を増やすよう求める声も上がっています。

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2015/09/04 役員報酬制度改革の副作用(会員限定)

2015/09/30 2015年9月度チェックテスト第2問解答画面(不正解)

不正解です。
 役員報酬額は日本と欧米間で大きな格差があり、日本は欧米に大きく水をあけられています。格差は主として業績連動賞与と株式報酬などの長期インセンティブにおける差に基づくものであり、基本報酬に関してはそれほど差があるわけではありません(問題文は、日本と欧米間の役員報酬額の圧倒的な差の主因が基本報酬の差であるとしている点で間違いです)。投資家からは、日本企業の役員に長期的な企業価値向上に取り組んでもらうために、役員報酬における長期インセンティブ等の割合を増やすよう求める声も上がっています。

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2015/09/04 役員報酬制度改革の副作用(会員限定)

2015/09/30 2015年9月度チェックテスト第1問解答画面(正解)

正解です。
 2015年8月28日に、女性活躍推進法が成立しました。従業員数300人超の企業は、2016年4月1日より同法に基づき、採用者や管理職に占める女性の割合などの数値目標を盛り込んだ「一般事業主行動計画」の策定や公表を求められることになりました(従業員数300人以下の企業は努力義務です)。従業員数300人超の企業では、遅くても2016年4月1日時点で公表できるよう、3月31日までに「一般事業主行動計画」を策定しておくなどの準備を行う必要があります(以上より、問題文は正しいです)。なお、「従業員数300人超」の判定には2016年4月1日に入社する従業員数も考慮しておかなければならない点にも留意が必要です。

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2015/09/02 経営戦略としてのダイバーシティ(会員限定)

2015/09/30 2015年9月度チェックテスト第1問解答画面(不正解)

不正解です。
 2015年8月28日に、女性活躍推進法が成立しました。従業員数300人超の企業は、2016年4月1日より同法に基づき、採用者や管理職に占める女性の割合などの数値目標を盛り込んだ「一般事業主行動計画」の策定や公表を求められることになりました(従業員数300人以下の企業は努力義務です)。従業員数300人超の企業では、遅くても2016年4月1日時点で公表できるよう、3月31日までに「一般事業主行動計画」を策定しておくなどの準備を行う必要があります(以上より、問題文は正しいです)。なお、「従業員数300人超」の判定には2016年4月1日に入社する従業員数も考慮しておかなければならない点にも留意が必要です。

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2015/09/02 経営戦略としてのダイバーシティ(会員限定)

2015/09/30 新日鐵住金にも300億円、改正不正競争防止法の趣旨を裁判所が先取り

 今年(2015年)7月に成立した営業秘密の保護強化を図る改正不正競争防止法は来年1月から施行される見込みだが、早くもその趣旨を汲み取るかのような裁判所の動きが出ている。

 今月4日、東芝の研究データを転職先の韓国企業SKハイニックスに渡したとして不正競争防止法違反(営業秘密開示)の罪に問われた元技術者の控訴審判決において、東京高裁は、元技術者に対し懲役5年・罰金300万円を科すとした東京地裁判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。2015年3月27日のニュース「技術情報流出防止のカギとなる『抑止力』」でもお伝えしたとおり、地裁判決は決して厳しすぎるものではないが、これまで実刑判決が出ることすら稀だった従前の判例と比べれば、異例の判決であったことは間違いない。弁護側は情報の流出自体は認めつつも、「情報の有用性はそれほど高くない。地裁判決は重すぎる」などと主張したとされる。今回の東京高裁判決は改めて地裁判決を支持することで、海外競合企業に技術情報を不正に流出させることを重大視する姿勢を示したと言える。

 一方、東芝と韓国企業SKハイニックスの間では、損害賠償訴訟提起から約9か月後の昨年末に和解が成立している。和解金額は、東芝からの請求額約1100億円に対し約330億円と、単純比較すれば3割程度に目減りしているものの、これまで日本企業が受け取った和解金の中では非常に高い額と言える。刑事訴訟が先行し、多くの証拠が出揃った状態で始まった民事訴訟において、SKハイニックスが早い段階から和解を模索していたとしても不思議でない。和解金の高額化にはこのような事情も影響しているものとみられる。

 対照的に、民事訴訟で“全面戦争”を展開していたのが、・・・

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2015/09/30 新日鐵住金にも300億円、改正不正競争防止法の趣旨を裁判所が先取り(会員限定)

 今年(2015年)7月に成立した営業秘密の保護強化を図る改正不正競争防止法は来年1月から施行される見込みだが、早くもその趣旨を汲み取るかのような裁判所の動きが出ている。

 今月4日、東芝の研究データを転職先の韓国企業SKハイニックスに渡したとして不正競争防止法違反(営業秘密開示)の罪に問われた元技術者の控訴審判決において、東京高裁は、元技術者に対し懲役5年・罰金300万円を科すとした東京地裁判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。2015年3月27日のニュース「技術情報流出防止のカギとなる『抑止力』」でもお伝えしたとおり、地裁判決は決して厳しすぎるものではないが、これまで実刑判決が出ることすら稀だった従前の判例と比べれば、異例の判決であったことは間違いない。弁護側は情報の流出自体は認めつつも、「情報の有用性はそれほど高くない。地裁判決は重すぎる」などと主張したとされる。今回の東京高裁判決は改めて地裁判決を支持することで、海外競合企業に技術情報を不正に流出させることを重大視する姿勢を示したと言える。

 一方、東芝と韓国企業SKハイニックスの間では、損害賠償訴訟提起から約9か月後の昨年末に和解が成立している。和解金額は、東芝からの請求額約1100億円に対し約330億円と、単純比較すれば3割程度に目減りしているものの、これまで日本企業が受け取った和解金の中では非常に高い額と言える。刑事訴訟が先行し、多くの証拠が出揃った状態で始まった民事訴訟において、SKハイニックスが早い段階から和解を模索していたとしても不思議でない。和解金の高額化にはこのような事情も影響しているものとみられる。

 対照的に、民事訴訟で“全面戦争”を展開していたのが、新日鐵住金と韓国企業のポスコだった。新日鐵住金がポスコに対し、技術情報を不正に取得・使用されたとして、約1000億円の損害賠償請求訴訟を提起したのは2012年。ポスコの技術を中国企業に流出させたとして起訴されたポスコの元技術者が「元をただせば新日鐵の技術」と供述したことを契機とした、センセーショナルな訴訟提起だった。

 これに対しポスコは真っ向から反論。韓国国内では別途債務不存在確認訴訟を提起するとともに、米韓の特許庁には新日鐵の特許を無効とする審判を請求した。

 そして2014年2月、韓国特許庁は新日鐵の特許を無効と判断する。韓国国内では「韓国だけではなく米国でも新日鐵の特許は無効とされた」との報道もあったが、新日鐵が即座に「判断が出たのは韓国特許庁のみ。米国ではまだ係争中であり、係争の対象となっている4件の特許のうち1件は有効との判断も出ている」と反論する一幕もあった。

 日本での裁判においても、ポスコ側は「そもそも日本には裁判管轄権がない」ことを主張するなど、徹底抗戦の構えだった。これに対し新日鐵住金は、証拠がポスコ側に偏在する状況にありながらも、血の滲むような努力を重ねて証拠を集め、立ち向かったと聞く。

 こうした中、本日(2015年9月30日)、新日鐵住金とポスコの訴訟が和解に至った。今後、ポスコは和解金300億円を支払うとともに、当該技術を使用した製品を輸出する場合には新日鐵住金に対して技術使用料(ロイヤリティー)を支払うことで、全ての訴訟が取り下げられる。

裁判管轄権 : ある事件について裁判所が裁判を行う権限のこと。

 両社が和解へと舵を切った背景には、ポスコの経営不振がある模様。販売不振と経営悪化にあえぐポスコにとって、300億円の和解金と今後のロイヤリティーの支払いは重い負担となる。ポスコ内部では経営陣の対応ミスを指摘する声もあるようだ。

 新日鐵住金、東芝両方の事件を並べてみると、請求額と和解金額の比率(30%前後)が似通っている。これが「目安」になるとまでは言い切れないが、両事件のような規模の事案では数百億円単位の和解金額が珍しいものではなくなるだろう。企業が重要な技術情報が不正に取得・使用されて損害を被った場合、不正行為者に対する相応の処罰と、取得先から相応の額の賠償金を得ることが出来るようにするという改正不正競争防止法の改正で目指した世界は、同法の施行を前にして、既に実現しつつあると言えそうだ。

2015/09/29 【役員会 Good&Bad発言集】開発費

 PPP社の経理担当A取締役は、今年から非連結子会社のSSS社の取締役も兼務することになった。現時点でSSS社はPPP社グループの連結開示上重要性がないことから非連結子会社と扱われているものの、将来的にはSSS社の重要性が増しPPP社の連結子会社になることも考えられる。それに備えて、今のうちからSSS社の会計処理を確認しておくことが、A取締役のミッションの一つである。

 SSS社の定例取締役会に出席していたA取締役が月次決算の資料に目を通していると、ふと貸借対照表の「開発費」という項目が目にとまった。

A取締役:「この開発費ですが、具体的にはどういったコストが集計されているのでしょうか。」

 他の取締役の視線はB取締役に注がれた。B取締役は、つい最近新設された開発部門を管掌する取締役だからだ。B取締役は、「開発費には新製品の開発に伴い試験的に購入した部材、テスト用の金型、開発部門の人件費や減価償却費等が集計されていること」「いまのところプロトタイプの手前の段階まで開発が成功していること」「この開発に成功すればSSS社の業績が飛躍的に伸びる可能性があること」「もちろん失敗する可能性もあるが、今開発を止めてしまっては、SSS社の業績はじり貧となってしまうこと」を熱心に語りだした。どうやらA取締役が開発の中止を提案するのではないかと勘違いしたようだ。B取締役の発言を受けてA取締役、続いてSSS社の経理担当取締役であるC取締役が発言した。

親会社の経理担当A取締役:「私は開発すること自体の是非を問題にしようとしているのではありません。会社の長期的な発展のためには新製品開発が不可欠であることは間違いありません。私が気になったのは、これは果たして資産に計上できるものなのかどうかということです。今のお話をお伺いしたところ、費用に落とすべきと考えますが、いかがでしょうか。」

非連結子会社の経理担当C取締役:「企業会計のルールでは、「繰延資産」という概念が認められています。これは一定の要件を満たす費用であれば、貸借対照表に計上して繰り越すことができるというものです。繰延資産には5つの項目だけが認められており、開発費もその1つです。そのことは財務諸表等規則36条からも明らかです。第一、成功するか失敗するかわからない費用を、開発の成否が分からない段階で売上に対応させて費用計上してしまうと、期間損益計算が歪められてしまいます。経理にお詳しいA取締役であれば、そのあたりのお話は当然ご存知かと思っていました。」

 上のA取締役とC取締役の発言のうち、どちらの発言がGOOD発言でしょうか?

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2015/09/29 【役員会 Good&Bad発言集】開発費(会員限定)

<解説>
繰延資産は限定列挙

 繰延資産とはすでに代価の支払が完了しまたは支払義務が確定し、これに対応する役務の提供を受けたにもかかわらず、その効果が将来にわたって発現するものと期待される費用を言います(企業会計原則注解15)。

 繰延資産は、以下の5つだけが限定的に認められています。
株式交付費
社債発行費等
創立費
開業費
開発費

 これらの費用は、支出した事業年度の費用とするのが原則ですが、例外的にその効果が及ぶ数期間に費用を合理的に配分するため、経過的に貸借対照表上、繰延資産として計上することが認められています。

 今回のテーマである開発費ですが、「新技術または新経営組織の採用、資源の開発、市場の開拓などのために支出した費用、生産能率の向上または生産計画の変更などにより、設備の大規模な配置替えを行った場合等の費用」(企業会計基準員会実務対応報告第19号「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」3(5)、財務諸表等規則ガイドライン36参照)を言います。開発費を支出した場合、上述したとおり支出した事業年度の費用とするのが原則ですが、例外的に繰延資産に計上して、支出のときから5年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、定額法その他の合理的な方法により規則的に償却することも認められています。

混同しがちな「開発費」と「研究開発費」

 開発費に似た用語に「研究開発費」があります。研究開発費において、「研究」とは「新しい知識の発見を目的とした計画的な調査および探究」を言い、開発とは「新しい製品・サービス・生産方法についての計画若しくは設計または既存の製品等を著しく改良するための計画もしくは設計として、研究の成果その他の知識を具体化すること」を言います。研究開発費には、人件費、原材料費、固定資産の減価償却費および間接費の配賦額等、研究開発のために費消されたすべての原価が含まれますが、製造現場で行われる品質管理活動やクレーム処理のための活動に係るコストは研究開発費には含まれません。

 研究開発費は、発生時には将来の収益を獲得できるかどうかが分からないので、貸借対照表に計上することはできず、発生時に費用として処理しなければなりません。

 開発費と研究開発費はどちらも「開発」がつくだけに混同しがちですが、研究開発費に該当すれば資産計上できないことから、明確に区別する必要があります。

以上の解説をご覧いただければ、どちらの発言がGOOD発言か、もうお分かりですね。正解は以下のとおり。

<正解>
GOOD発言はこちら

親会社の経理担当A取締役:「私は開発すること自体の是非を問題にしようとしているのではありません。会社の長期的な発展のためには新製品開発が不可欠であることは間違いありません。私が気になったのは、これは果たして資産に計上できるものなのかどうかということです。今のお話をお伺いしたところ、費用に落とすべきと考えますが、いかがでしょうか。」
コメント:「開発費には新製品の開発に伴い試験的に購入した部材、テスト用の金型、開発部の人件費や減価償却費等が集計されている」とのことなので、これはまさしく「研究開発費」の定義である「新しい製品・サービス・生産方法についての計画若しくは設計または既存の製品等を著しく改良するための計画もしくは設計として、研究の成果その他の知識を具体化すること」に該当するものであり、繰延資産の「開発費」の定義である「新技術または新経営組織の採用、資源の開発、市場の開拓などのために支出した費用、生産能率の向上または生産計画の変更などにより、設備の大規模な配置替えを行った場合等の費用」には該当しません。A取締役の発言は正しい会計処理への修正を促す適切なものであり、GOOD発言です。

BAD発言はこちら
非連結子会社の経理担当C取締役:「企業会計のルールでは、「繰延資産」という概念が認められています。これは一定の要件を満たす費用であれば、貸借対照表に計上して繰り越すことができるというものです。繰延資産には5つの項目だけが認められており、開発費もその1つです。そのことは財務諸表等規則36条からも明らかです。第一、成功するか失敗するかわからない費用を、開発の成否が分からない段階で売上に対応させて費用計上してしまうと、期間損益計算が歪められてしまいます。経理にお詳しいA取締役であれば、そのあたりのお話は当然ご存知かと思っていました。」
コメント:SSS社は子会社であっても重要性がないことから非連結となっています。非連結子会社は重要性が乏しくなければ持分法の対象となりますが、持分法では利益が連結されるのみで、貸借対照表までは連結されません。そのため親会社のチェックも完璧でなく、親会社が不適切な会計処理を見落としている可能性は子会社よりも高いと言えます。SSS社の開発費もその1つです。確かにC取締役の発言のとおり、財務諸表等規則36条には開発費が繰延資産の1つとして列挙されているのですが、そこでいう開発費は実態としても「開発費」である必要があります。SSS社の“開発費”は名称こそ「開発費」ですが、実態は「研究開発費」です。C取締役の発言は、「開発費」という名称にとらわれて実態を見落としてしまい、資産計上を主張している点でBAD発言です。