1200億円という巨額の課税の是非が争われたIBMの裁判で、地裁・高裁と敗訴していた国は最高裁に上告受理申立てを行っていたが 、先週2月18日に最高裁は国の申立てを不受理とする決定を下した。これによりIBM側の勝訴(国の敗訴)が確定している。
上告受理申立て : 高裁判決における法令の解釈等に不服がある場合に最高裁に対して行う不服申立ての方法。上告受理申立てが受理された場合、高裁の判断が覆される(逆転勝訴)可能性が高い。
本件は新聞各紙でも報じられたため、裁判の結果自体は知っている人も多いだろう。税務訴訟で国が勝訴した場合、国が当該勝訴判決の内容を他企業にも適用し、新たな課税を行うということがある。IBMの裁判では国が敗訴したということで一見そのような心配もないように思えるが、そうとは言い切れない。
確かに裁判では国が敗訴しているが、・・・
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