近年、スマートフォンやIoT(Internet of Things=モノのインターネット)の普及により、人やあらゆるモノがインターネットにつながることで、大量かつ多様なデータを収集することが可能になった。具体的には、官民が保有するパーソナルデータ、国や地方公共団体が保有する公共データ(地図・海図、交通量、気象情報など)、医療・健康情報(レセプトデータ、特定健診データ、ヘルスケア情報など)、民間のビジネスを通じて蓄積される業務システムデータ(法人間取引データ、経理データ、ログデータ等)、センサーデータ(機器やインフラのデータ等。富士通の例はこちら)などだ。こうした多種多様なデータを「つなげる」ことで、新たな価値が生まれる。例えば、センサーデータの一つである機器データの収集によりメンテナンスサービスをより的確で効率的なものとしたり、検診データを福利厚生サービスの充実化に活かすことなどが挙げられる。
IoT : 住宅、車、家電、家具、建築物、衣服などあらゆる物体をインターネットにつなげることで、生活の利便性を高める技術のこと。
センサーデータ : 機器の周辺環境(温度・湿度など)に関するデータをセンサーを通じて収集することで、機器の故障を避け、長持ちさせる環境を探り、メンテナンスに役立てるもの。例えば、頻繁に故障するポンプにセンサーを取り付け、温度やバルブの開閉などのデータを取得し、予測メンテナンスに役立てた例がある。
このように、データの利活用はこれからの時代のイノベーション創出と競争力強化において重要なファクターであるとともに、企業にビジネスチャンスをもたらす。ただ、データの利活用にあたってボトルネックとなるのが、・・・
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