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ガバナンス弱体化の一因となる代取の権力の源泉にメス

規模が小さい企業や、市場の規模拡大・変化のスピードが早い業界に属する企業などが成長するためには、経営トップ(代表取締役)の強力なリーダーシップが必要となるが、それも行き過ぎればガバナンスの弱体化という弊害を生むことになる。

2015年5月1日に施行された改正会社法やコーポレートガバナンス・コードの導入を受け、ここ数年で上場企業における導入が一気に進んだ社外取締役制度は、代表取締役の独善化を防ぐ役割を担っているものの、仮に社内取締役の大多数が“イエスマン”であれば、せっかく選任した社外取締役も多勢に無勢となり、存在感を十分に発揮できない可能性がある。

改正会社法 : 2015年の会社法改正により、社外取締役を選任していない上場会社は、株主総会や事業報告で「社外取締役を置くことが相当ではない理由」を開示することが求められることとなった。

社内取締役がイエスマンとなる理由は主に2つある。1つは代表取締役の株式の保有割合の大きさであり(代表取締役自身の株式保有割合は低くても、創業家一族だったり、大株主の関係者だったりする場合も同様)、もう1つは・・・

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