内閣府傘下の組織である個人情報保護委員会が、昨年(2019年)12月に公表された制度改正大綱を踏まえ、本年通常国会での個人情報保護法改正に向けた検討を加速している。
当初、個人情報保護法の改正は小幅なものにとどまることが想定されていたが、いわゆる“リクナビ事件”を契機に、より規制色が強い内容となる見込み。人材紹介関連事業者にとどまらず、一般の事業者にとっても規制に伴うコスト増加は避けられない情勢だ。
リクナビ事件 : リクルートキャリアが運営する大手就活サイト「リクナビ」のサイト上での行動履歴の解析結果に応じて「内定辞退率」を予測し、企業に販売していたことが、個人情報保護法上、問題視された事件。内定辞退率は、ある企業の志願者が何社にエントリーしたか、どのような就職活動をしたのかなどの情報からその企業に対する志望度の高さを数値化することにより算出されていた。
以下、事業者に影響が大きい項目を中心に概説する。・・・
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