既に多くの上場企業が様々な株式報酬(*)を導入しているが、代表的な株式報酬としてリストリクテッド・ストック(譲渡制限付株式報酬)がある。そして、リストリクテッド・ストックには、株式交付のタイミングによって、「事前交付型」(これが通常は単にリストリクテッド・ストック(略称:RS)と呼ばれる)と「事後交付型」(リストリクテッド・ストック・ユニット(略称:RSU))に分けられる。
事前交付型 : 取締役等の報酬対象勤務期間の開始後、速やかに取締役等に株式の発行(or自己株式の交付)を行い(この時が会社法上の「割当日」に該当)、取締役等と会社の契約において、当該株式に譲渡制限を付しておき、権利確定条件(例えば「3年間勤務する」「3年後に株価を倍増させる」など)が達成された場合に譲渡制限が解除され(すなわち、取締役等は当該株式を売却して換金できる)、権利確定条件が達成されない場合には企業が無償で株式を取得(没収)する仕組み。
事後交付型 : 取締役等と会社の契約において、株式の発行等について権利確定条件が付されており、権利確定条件が達成された場合に株式の発行等が行われる仕組み。
* 株式報酬の種類については以下を参照。
・【特集】2017年度税制改正を踏まえたインセンティブ報酬設計のポイント「1.中長期のインセンティブ報酬の類型」の図表1・2
・【2020年11月の課題】役員報酬開示の中段付近の図<報酬の種類>
・2020年9月25日のニュース『改正会社法で導入された株式報酬、「事前交付」と「事後交付」の違い』の図
・【特集】2017年度税制改正を踏まえたインセンティブ報酬設計のポイント「1.中長期のインセンティブ報酬の類型」の図表1・2
・【2020年11月の課題】役員報酬開示の中段付近の図<報酬の種類>
・2020年9月25日のニュース『改正会社法で導入された株式報酬、「事前交付」と「事後交付」の違い』の図
近年は、長期インセンティブプランとして・・・
このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。