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コンプライアンスに敏感な大企業で安易なステマ規制違反が起こる背景

周知のとおり、広告であるにもかかわらず広告であることを隠す「ステルスマーケティング」(略称:ステマ)は昨年(2023年)10月に景品表示法の規制対象に加えられ(規制の経緯については2023年1月17日のニュース「“ステマ天国”の汚名返上に向けた第一歩 まずは広告主を告示で規制」参照)、今年(2024年)6月にはステマ規制の適用第1号事案が公表されたところだ(ステマ規制第1号事案の詳細は2024年6月18日のニュース「ステマ規制に措置命令、第1号事案から読み解く規制内容」参照)。その3か月後の9月には第2号事案として、RIZAPグループ(札証アンビシャス市場上場)の子会社RIZAPが運営する「chocoZAP」の自社ウェブサイトにおける広告にステマ規制が適用されるなど(2024年9月4日のニュース「ステマ規制第2号案件から学ぶべきこと」参照)、景品表示法を所管する消費者庁はステマ規制の運用を積極化させている。そして11月13日には、第3号事案として大正製薬(親会社の大正製薬ホールディングスは2024年4月9日に東証スタンダード市場への上場を廃止)のサプリメント「NMN taisho」の広告をステマ規制違反として同社に措置命令を行った。「ステマがあふれかえっている」とも言われているサプリメント業界では初の適用事例となる。・・・


ステルス : ステルスには「隠密」「こっそり行う」といった意味がある。
措置命令 : 法律に規定する措置をとるよう命じる行政処分

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